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【2025】面接のマナーとは?身だしなみや入退室・言葉遣い・NG事項を解説

就職・転職時の面接の際、「この企業にどうしても入りたい」「自分のスキルをしっかり伝えたい」という強い熱意や決意を持って臨む方は多いでしょう。

しかし、基本的なマナーをしっかりと身につけていないと、どんなに素晴らしい能力や意欲があったとしても、魅力や真剣度、誠実さが十分に伝わりません。むしろ社会人としての基礎ができていないと判断され、採用を見送られる可能性もあるでしょう。

この記事では、面接のマナーについて、身だしなみや入退室・言葉遣いから多角的に解説します。面接のマナーにおけるNG事項もお伝えするので、面接マナーに不安を感じている方はぜひ参考にしてください。

面接のマナーとは?

面接のマナーとは、面接官や企業に対する敬意を行動で示すことを指します。

例えば、第一印象に関わる身だしなみや姿勢、丁寧な言葉遣い、誠実な受け答えなどが含まれます。相手の話をよく聞き、真摯に向き合う姿勢も、マナーのひとつといえるでしょう。

なぜ面接でマナーが重要なのか

面接がフォーマルな場であることは、多くの方が認識しているでしょう。しかし、「スキルや学歴の方が重要では?」「やる気やコミュ力があれば問題ないのでは?」と考える方もいるかもしれません。

たしかに、面接は応募者の能力や経験を評価する場です。しかし、企業はそれらに加えて、「この人と一緒に気持ち良く働けるかどうか」という点を重視しています。だからこそ、その人の内面や協調性が表れるマナーが重要なのです。

面接で伝わる本気度と誠意

面接官は、会話の内容だけでなく、ちょっとした所作や声のトーンからも、その人の人間性や意欲を感じ取ろうとしています。キルや経験だけでは伝えきれない部分はマナーを通して自然に伝わるものなのです。

例えば、清潔感のある身だしなみからは「自己管理能力や相手への配慮」、背筋が伸びた姿勢や目を見て話す態度からは「真剣さや誠実さ」が伝わります。逆に、だらしない服装や不安げな態度は、「仕事も雑なのでは?」「準備不足なのでは?」といった懸念点となるでしょう。

マナーは「人となり」を映す鏡

企業は面接において、共に働く仲間として適した人物かどうかを慎重に見極めています。単にスキルや経験を確認するだけでなく、会話の内容、些細な立ち居振る舞い、声のトーンといったあらゆる側面から、応募者の意欲や人柄を感じ取ろうとしているのです。

なぜなら、スキルや経験といった目に見える情報だけでは判断しきれない、その人の本質的な部分こそが、マナーを通して自然と現れるものだからです。

面接でのマナーは「相手を尊重し、誠意をもって接する」ことが基本となります。そしてその姿勢は、実は接客マナーにも通じる考え方です。接客マナーについて詳しく知りたい方は、以下の記事もぜひ参考にしてみてください。

【2025】接客とは?基本のマナーや接客力を上げる方法・注意したい言葉遣いを解説

面接時の身だしなみのマナー

面接時の身だしなみのマナー

面接での第一印象は数秒で決まるといわれています。では、好印象を与えるための身だしなみのマナーを見ていきましょう。

  1. 服装
  2. ヘアスタイル
  3. 持ち物
  4. マスクの有無

①服装

面接時の服装は、相手に失礼のないよう、スーツの着用が基本マナーです。

スーツやシャツにシワやシミ、ホコリがないかを確認し、身体にフィットしたサイズを着用しましょう。また、派手な色やデザインは避け、あくまで正統派のスタイルを心がけてください。

面接における服装は、社会人としての基本マナーを示すものであり、個性を主張する場ではないことを理解しておきましょう。

男性の場合

黒、紺、ダークグレーといった落ち着いた色のスーツを選びましょう。シャツは白または淡いブルーが清潔感がありおすすめです。ネクタイは派手な色や柄を避け、落ち着いた色合いとシンプルなデザインを選び、全体的なトーンを調和させることが大切です。

女性の場合

女性の場合、パンツスーツ、スカートスーツのどちらを選んでも問題ありません。スカートスタイルは柔らかな印象を、パンツスタイルは活動的で有能な印象を与えます。なお、スカートの場合は、着席した際に膝が隠れる丈を選ぶと無難です。

②ヘアスタイル

髪型は業界や職種によって許容範囲が変わりますが、基本は清潔感と落ち着きです。長い髪の方はポニーテールやまとめ髪にして、面接中に髪が顔にかからないようにしましょう。短い髪の方も、整髪料で整えておくと良いでしょう(香りの強いものは避けてください)。

髪色については、黒や自然な茶色が無難です。派手な色は避けるべきですが、わざわざ黒く染める必要はありません。不安な場合は、応募先の社風や、業界の傾向を調べておくと良いでしょう。面接官に安心感を与えるような、落ち着いたヘアスタイルであればOKです。

③持ち物

面接に持っていくカバンは、A4サイズの書類が折れずに収まるビジネスバッグが理想的です。色は黒、紺、茶などの落ち着いた色合いを選びましょう。リュックサックは、ビジネスシーンでも見かけるようになりましたが、面接ではより正式なビジネスバッグを利用してください。

また、時間確認はスマートフォンではなく腕時計で行うのがマナーです。派手なデザインや目立つロゴのものは避け、シンプルで上品なデザインを選びましょう。高価である必要はありませんが、スーツに合ったビジネスライクなデザインが好ましいです。

④マスクの有無

面接時には、マスクの有無で悩む方も少なくありません。コロナ禍以降、マスクの着用が一般的になり、マスクをすることがマナーに則っていると考えられがちですが、面接においては表情が見えるようにマスクを外しましょう

ただし、体調不良や花粉症などでマスクが必要な場合は、面接の冒頭でその旨を伝えれば問題ありません。可能であれば透明マスクを用意するなど、表情が伝わる工夫をするとより良いでしょう。

面接時の入退室のマナー

面接時の入退室のマナー面接での入退室は、面接時の評価における重要なポイントなので、訪問から退室まで、マナーを守った丁寧な態度を心がけましょう。

  1. 受付
  2. 入室
  3. 座り方
  4. 退室

①受付

面接会場には15分前に到着し、受付は5分前を目安にしましょう。遅刻はもちろんですが、早すぎる受付も印象が良くありません。受付担当者へは「本日○時に、○○部の○○様と面接のお約束をしております△△と申します」と明確にゆっくり伝えます。

この時点で「面接は始まっている」と考え、マナーに則った礼儀正しい態度を心がけましょう。会社の方とすれ違った際は、笑顔で軽く会釈をするなど、感じ良い対応で接することも重要です。

②入室

入室時に面接室のドアが閉まっている場合は、静かに3回ノックし、「どうぞ」という返事を待ちましょう。返事がない場合は、再度ノックし、それでも応答がなければ「失礼いたします」と一言添えてから入室するのがマナーです。

入口では「失礼いたします」、入室後は、「△△と申します。本日はお時間を頂き、誠にありがとうございます。よろしくお願いいたします」と、明るく丁寧な声で挨拶してください。

ドアを閉める際は、面接官に背を向けないよう斜めに立ち、開けた手と反対の手で静かに閉めます。その後は、指示があるまで下座の席の横で静かに立って待ちましょう。

③座り方

着席は、面接官から「どうぞお座りください」と促されてから行動に移します。椅子が複数ある場合は、出入口に近い下座の席の前で立って指示を待ってください。座る際は、背筋を自然に伸ばした姿勢を保てるように、椅子の奥まで深く腰掛けないことを意識しましょう。

男性は、こぶし一つ分足を開き、両手は軽く握って膝の上に置き、女性は、膝を揃え、両手を重ねて自然な位置に置きましょう。鞄は、邪魔にならないよう椅子の脇の床に置いてください。

④退室

退出時も気を抜かず、丁寧な態度を維持しましょう。まず、椅子の横に立ち、「本日はお忙しい中、貴重なお時間を頂き、誠にありがとうございました」と、面接官の目を見て感謝の言葉を述べます。その後、一礼をしてからドアに向かい、ドアの前で再度「失礼いたします」と挨拶して静かにドアを開閉します。

面接室を出た後も、選考はまだ続いていると考え、社内や建物を出るまで私語は慎み、スマートフォンを見るのも控えましょう。面接官だけでなく、企業の社員の方々も様子を見ているという意識を持つことが大切です。

面接のマナーにおけるNG事項

面接のマナーにおけるNG事項面接では、基本的なマナーを守ることは当然ですが、それ以前に、採用の機会を失いかねない避けるべき行動があります。ここでは、面接におけるNG事項について具体的に解説しましょう。

  1. 質問を遮る
  2. 指示語を多用する
  3. 勝手な行動や会話をする
  4. 待機中に気を抜く

①質問を遮る

まず、面接中に質問を遮る行為は絶対に避けましょう。自分の理解が曖昧なまま早とちりして回答したり、自己PRを急ぐあまり質問の途中で話し始めたりするのは、面接官への礼儀を欠く行為です。

伝えたいことがある場合は、質問が完全に終わってから、落ち着いて話し始めるように心がけてください。面接官が話し終えたことを確認してから発言するのが基本です。

②指示語を多用する

面接時には、指示語の多用も避けるべき重要なNG事項の一つです。「これ」「それ」「あれ」「どれ」といった、いわゆる「こそあど言葉」を多用すると、表現があいまいになり、話の内容がぼやけ、具体性や相手への説得力に欠ける印象を与えがちです。

「結局何が言いたかったのかよく分からなかった」といった結果になりかねないため、面接時には指示語に頼るのではなく、指し示す内容を明確にする具体的な言葉に言い換えるように意識しましょう。

③勝手な行動や会話をする

面接官からの指示を待たずに、自己判断で行動したり、一方的に話し始めたりするのも、当然ながらマナー違反です。例えば、着席を促される前に座ってしまう、面接官が許可していないのに自分の意見や長所を強く主張する、といった行為が該当します。

面接は、あくまで面接官が主導権を持って進めるものです。質問や指示をしっかりと待ち、相手のペースに合わせて、落ち着いて対応することが重要です。

④待機中に気を抜く

待機中に気を抜くことも、面接におけるNG行為です。もちろん、緊張をほぐすためにリラックスすることは大切ですが、度を越した行動は避けてください

例えば、スマートフォンを熱心に操作したり、椅子に深くもたれかかってだらしない姿勢でいたりすると、入室前からあなたの集中力やプロ意識を疑われる可能性があります。

油断した態度は、プロフェッショナルではない印象を与えるだけでなく、面接に対する真剣さや入社意欲も低いと判断されかねません。

面接時の言葉遣いのマナー

面接時の言葉遣いのマナー面接では、どのような言葉を使うかがその人の印象を大きく左右します。これは、多くの方が認識していると思いますが、しかし、一朝一夕で身につかないのも言葉遣いのマナーです。

ここでは、面接時の言葉遣いのマナーについて見ていきます。

  1. 適切な敬語を用いる
  2. 丁寧語を使う
  3. 聞き取りやすく話す
  4. クッション言葉を活用する

①適切な敬語を用いる

面接では、適切な敬語を用いましょう。敬語には、「尊敬語」「謙譲語」「丁寧語」の3つがあり、面接ではこの使い分けをきちんと理解しなければいけません。「敬語」というと、「丁寧な感じで話せば良いのでは?」と思われがちですが、実はそうではないのです。

例えば、面接官の話や行動には尊敬語、自分の行動には謙譲語を使うのが基本で、全体としては丁寧語を用います。この際、注意したいのが「二重敬語」です。「お話になられました」など、敬語を重ねすぎると、かえって不自然な印象を与えてしまいます。

一人称は「わたくし」または「わたし」を使い、カジュアルすぎる「僕」「俺」「自分」などの表現は避けるのがマナーです。

②丁寧語を使う

面接時の言葉遣いのマナーには、丁寧語を必ず用いることも挙げられます。先程の敬語でも触れましたが、丁寧語は敬語を使った会話のベースとなる言葉です。敬語にあまり自信がない場合、まずは聞き手に丁寧さが伝わる「です・ます」をきちんと使うことを心がけてください。

また、「お話」「ご意見」など、名詞に「お」や「ご」を添える言い回しも、品の良さを印象づけます。応募先を指すときは、話し言葉では「御社」と言うのが正しいマナーです。書類では「貴社」と書くのが一般的なので、この違いもぜひ覚えておきましょう。

③聞き取りやすく話す

面接では、内容を的確に伝えることはもちろん、「どのように話すか」も重要な評価ポイントです。面接時には聞き取りやすい話し方を心がけ、普段よりやや大きめの声で、はっきりと発音するように意識しましょう。

声が小さすぎると、自信がない、あるいは意欲が低いといった印象を与えかねません。「緊張から早口になってしまう」というケースも多いですが、この際は意識して少しゆっくりと話すことで、内容が相手に伝わりやすくなります。

また、語尾を不必要に伸ばす話し方も、聞き手にマイナスの印象を与えがちです。「〜です〜」や「〜と思いま〜す」といった言葉遣いは、「感情のコントロールが苦手なのではないか」「社会人としての経験が浅いのではないか」といった懸念点となるでしょう。

④クッション言葉を活用する

面接時に質問や意見を述べる際には、直接的な表現を和らげるクッション言葉を活用しましょう。いきなり本題に入るのではなく、言葉の前に「差し支えなければ」「よろしければ」などの前置き言葉を入れることで、相手への配慮が自然に伝わります

お願いをする場合には、「恐れ入りますが」「お手数をおかけしますが」といった言葉も効果的です。自分の考えを伝えるときも、「〜と考えております」「〜と存じます」といった言い回しを使うことで、控えめで誠実な印象になります。

クッション言葉はたった一言で会話の空気を和らげてくれる便利な表現です。面接で自然活用するためにも、普段の会話から意識して取り入れることを心がけましょう。

面接のマナーで注意したい言葉遣い一覧

面接時には、言葉遣い一つで評価を大きく下げてしまう可能性があります。ここでは、面接の場面で使いがちな避けるべき表現、およびマナーに則った正しい表現をご紹介しましょう。

避けるべき表現 理由 正しい表現
なるほど、なるほどですね 相手の発言を評価する意味合いがあり、目上の方に使うと失礼にあたる おっしゃる通りです
了解しました、分かりました 「了解」には敬意が含まれておらず、「分かりました」も丁寧語ながら軽い印象を与える かしこまりました、承知いたしました
大丈夫です 肯定か否定か曖昧な表現となり、面接時には適切ではない 問題ありません
すみません、ごめんなさい 敬意を含まない謝罪表現で、面接の場にはふさわしくない 申し訳ございません
させていただく 「許可」や「恩恵」を前提としているため、他人任せな印象を与える ~いたします
よろしかったでしょうか 現在のことに過去形を使った誤った敬語表現 こちらでよろしいでしょうか
参考になりました 相手の意見を自分の参考にするという意味合いがあり、目上の方に使うと失礼になる 勉強になりました

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面接のマナーについてまとめ

面接のマナーは、身だしなみ、言葉遣い、立ち居振る舞いなど多岐にわたりますが、面接のマナーは決して形式的・儀礼的なものではありません。自信があっても軽視せず、丁寧な振る舞いを心がけることで、内面にある誠実さや協調性、相手への配慮が自然と伝わっていきます。

適切なマナーを備えた面接対応は、個人の魅力をより際立たせるため、ぜひマナ―を身につけたうえで、落ち着いて、前向きな姿勢で面接に臨みましょう。

【2025】面接のマナーとは?身だしなみや入退室・言葉遣い・NG事項を解説
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