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【2025】CADとは?初心者向けにソフトの種類一覧や図面作成の方法を解説

建設業界や製造業界などさまざまな仕事で利用されているCADですが、種類が豊富にあるため、どのようなソフトを導入すべきかわからないという人も多いでしょう。また、CADの学習方法や2DCAD・3DCADの違いがわからない人もいるはずです。

そこでこの記事では、CADの概要やソフトの種類についてわかりやすくまとめました。
基本的な図面の作成方法や学習手順、資格の種類も紹介しているので、CAD初心者の方はぜひ参考にしてみてください。

CADとは

CADは、パソコンといったコンピューティングシステムを利用して図面を作成できるツールです。以下に示す業界・分野などで、設計・製図の作業を効率化するために利用されています。

  • 建設(建築・土木)
  • 製造
  • 機械
  • デザイナー

オブジェクト(2D・3D)をデータとして保存できるのはもちろん、挿入したデータの数値を計測したり、現実で利用できるのか強度や安全性の解析を実施したりできます。

国内はもちろん世界中のビジネスで利用されているツールであることから、使い方を覚えておけば、就職や転職活動におけるアピールで役立つでしょう。

CADの種類や違い

ひと言でCADと言っても、ソフトごとにさまざまな違いがある点に注意しなければなりません。
ここではCADの「カテゴリ」「費用」「作り方」という3つのポイントにおける特徴や違いを解説します。

CADのカテゴリの違い

CADのカテゴリの違い

CADは利用するソフトウェアによって、搭載されている機能や性能に違いがあります。
以下に、3つのカテゴリであるハイエンド・ミドルレンジ・ローエンドの違いを整理しました。

ハイエンド ミドルレンジ ローエンド
特徴 スペックの高い性能を持つCAD ハイエンドとローエンドとのバランス型 シンプルな作図機能をメインとしたCAD
機能性
CAD以外の機能
(解析や管理など)
あり ものによってはあり ほとんどなし
費用感
(無料もあり)
メリット 業務全体を通じて利用しやすい ハイエンドとローエンドとのバランスを取れている 低スペックのPCから利用できる
デメリット 機能が多い分費用が高額になりやすい ソフトによって一部機能に対応できない場合がある 製図以外の機能が乏しい
主なCADソフト例 ・NX(シーメンス)
・Creo(PTC)
・CATIA(ダッソー)
・AutoCAD(Autodesk)
・iCAD SX(富士通)
・SOLIDWORKS(SolidWorks)
・Autodesk Fusion(Autodesk)

業務内容に応じて導入すべきCADのカテゴリが違います。
業務全体を自社対応するならハイエンド、協力業者と連携する場合はミドルレンジ・ローエンドを選ぶのが一般的です。

CADの無料ソフトと有料ソフトの違い

CADソフトには、無料のものと有料のものの2種類があります。

まず無料で利用できるものは、シンプルな作図機能が備わっているものがほとんどであり、前述したローエンドのカテゴリに属します。CAD初心者や簡易的な作図業務、データチェックなどに役立ちますが、詳細な設計検討をするのが難しい点に注意しなければなりません。

次に有料で提供されているCADソフトは、無料よりも機能性に優れており、前述したカテゴリのハイエンド・ミドルレンジが多い傾向です。作図のみならず解析やレンダリングにも強く、ビジネス向けCADとして利用されていますが、メーカーごとに機能や性能、価格などが違います。

2DCADと3DCADとの違い

2D・3DCADの違い

CADには、2次元上に図面を作成する「2DCAD」と、3次元上にモデルを作成する「3DCAD」という2種類があります。

まず2DCADは、現代の設計業務において広く利用されている形式です。
平面・側面・断面など、図形を「面」として作図します。

次に3DCADは360°自由に回転できる3Dモデルを構築します。
特に建築・製造などで利用される傾向が強く、視覚的にデータを理解しやすいのが特徴です。
なお近年では、3Dモデルに属性情報を与えるBIMといった仕組みも登場しています。

初心者におすすめの2DCADソフト一覧

おすすめの2DCADソフト

2DCADに興味がある人向けに、おすすめのソフトウェアを以下に整理しました。
まず無料の2DCADソフトは次のとおりです。

製品名 特徴 主な業種
Jw_cad 商用利用も可能な2次元汎用CADソフト 汎用
RootPro CAD CAD Free 機械、建築、土木、電子などさまざまな分野に対応 汎用
QCAD 建物、インテリア、機械部品などを作成可能 主に建築・機械

また有料版の場合は、次の2DCADソフトをおすすめします。

製品名 特徴 価格(税込) 主な業種
AutoCAD CADソフトのなかでもトップシェアを誇る2DCADソフト 1ヶ月8,800円
1年71,500円
※サブスクリプション
汎用
BricsCAD 3DCAD機能も備わっている汎用型の2DCADソフト 48,400円
※買い切り
汎用

それぞれ価格や性能、互換性が異なります。
まずは無料体験版を利用してみて、どのCADソフトが使いやすいかをチェックしてみましょう。

初心者におすすめの3DCADソフト一覧

おすすめの3DCADソフト

3DCADに興味がある人向けに、おすすめのソフトウェアを以下に整理しました。
まず無料の3DCADソフトは次のとおりです。

製品名 特徴 主な業種
FreeCAD ソリッドモデリングが可能でカスタマイズ性が高い 汎用
Onshape 基本機能を無料で使えるフルクラウド3DCADソフト 主に製造

また有料版の場合は、次の3DCADソフトをおすすめします。

製品名 特徴 価格(税込) 主な業種
AutoCAD 2DCADソフトとしても利用可能 1ヶ月8,800円
1年71,500円
※サブスクリプション
汎用
iCAD SX 300万以上の部品があるデータを利用可能 1,518,000円~
※買い切り
生産設備・機械・装置
Autodesk Fusion 3DCAMやレンダリング、アセンブリ、2次元図面などの機能が搭載 1ヶ月12,100円
1年96,800円
※サブスクリプション
製造、電気

それぞれ3Dモデルの作図方法や価格、互換性が異なります。
無料体験版も提供されているので、どのCADソフトが使いやすいかをチェックしてみましょう。

また3DCADの資格試験を受講したいと考えている方は、以下の記事がおすすめです。

【2025】3次元CAD利用者技術試験とは?難易度や受験資格を紹介

CADの図面作成手順

CADソフトによって図面の作成手順は少しずつ異なりますが、基本的には次の流れで作業を進めます。

  1. プロジェクトを新規作成する
  2. レイヤーを設定する
  3. 作図する
  4. データを保存する

参考として、AutoCADを例に作業手順を解説します。

まずAutoCADを起動したら、図面を新規作成します。

プロジェクトの新規作成

レイヤーを表示して設計に必要なレイヤー(主構造物や副構造物、寸法など)を追加しましょう。

レイヤーの追加

設定を終えたら図面を作成し、データを保存します。

図面の保存

また成果品として出力する場合には、エクスポートの機能を使ってPDFやdxfといった標準CADデータに書き出しましょう。

データの出力

ほとんどのCADソフトは、同じような作業で図面を作成していきます。
一度覚えてしまえば、ソフトウェアが変わっても対応できるので、まずは自分の好きなCADソフトを導入することからスタートしてはいかがでしょうか。

CADの学習方法

CADの学習

CADについて学習をスタートしたいなら、次の方法にチャレンジしてみてください。

  • CADソフトに搭載された機能にひとつずつ触れてみる
  • CADソフトメーカーが提供しているマニュアルを読み込む
  • CAD向けの学習書籍を購入する
  • Webコンテンツ(動画や記事)で学ぶ
  • セミナー講習を受講する

独学をしてCADを学ぶ人も多いですが、途中で挫折する人もいるほか、急いでCADの使い方を理解しなければならない場合、独学では間に合わないことも多いでしょう。それならまずは、CADに精通した講師から使い方を教えてもらえるセミナー講習を受講するのがおすすめです。

例えば2DCAD・3DCADの両方の機能を活用できるAutoCADを学びたいなら、以下のセミナーを利用できます。

また無料で利用できるJw_cadは、以下のセミナーがおすすめです。

同じく無料で利用できるOnshapeを学習したい方は以下のセミナーがおすすめです。

続いて、3DCADとして利用できるAutodesk Fusionを学びたい方は、以下のセミナーを利用してみてください。

買い切り型で導入しやすいBricsCADのセミナーはこちらがおすすめです。

また製造業界で利用されているSOLIDWORKSを学びたい方は、以下のセミナーがおすすめです。

CADを学習したら資格を取得しよう

CADスキルを自分のものとしていきたい人は、資格取得を目指してみるのがおすすめです。
参考として以下に、CAD向けの資格を整理しました。

  • 2次元CAD利用技術者試験
  • 3次元CAD利用技術者試験
  • 建築CAD検定試験
  • 3次元設計能力検定試験
  • CADデザインマスター
  • CAD実務キャリア認定制度
  • 機械・プラント製図技能士

上記の資格はあくまで一例ですが、CAD分野の知識・スキルがあると証明できます。
就職や転職で有利になるほか、資格手当による収入アップを実現できるかもしれません。

また、どのCAD資格を取得すべきかお悩みの方は、以下の記事をチェックしてみてください。
おすすめの選び方や試験対策方法を解説しています。

【2025】CAD資格の種類と選び方を解説!独学でも取得は可能?

CADについてまとめ

PCを利用して図面を作成していくCADは、ものづくりに関わる業種で欠かせないソフトウェアです。無料のものから有料のものまでさまざまな種類が用意されており、それぞれ搭載されている機能や用途、利用される業種などが異なります。

また使い方も少しずつ違うため、初めて導入する方は操作に合わせて学習をスタートするのがおすすめです。独学はもちろん、豊富なセミナー講習が開催されているので、本記事で紹介したおすすめのCADソフトなどを参考にしつつ、セミナー受講を検討してみてください。

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