日々業務に取り組む中で、キャリアアップを意識している方も多いのではないでしょうか。
キャリアアップは、より良い待遇や年収、仕事へのモチベーション向上につながり、充実した働き方を叶えるための第一歩です。
しかし、「キャリアアップ」といっても、具体的に何をすれば良いのか、どのように進めれば良いのか迷う方も多いでしょう。
この記事では、キャリアアップを実現するための具体的な方法や成功のコツ、キャリアアップを支援する助成金制度について詳しく解説します。
キャリアアップとは
キャリアアップとは、職務経験やスキルを向上させ、より高いポジションを得ることです。
キャリアアップに伴い待遇や報酬が改善することで、やりがいを感じ、モチベーションが上がるという好循環を生み出します。
キャリアアップは和製英語
「キャリアアップ」という言葉は、一見英語のように思われがちですが、実は和製英語であり、英語圏では通用しません。
英語で「キャリアアップ」を表現する場合は、「キャリアアドバンスメント(Career advancement)」が一般的です。実際、Google翻訳で「キャリアアップ」と入力すると、「Career advancement」と英訳されます。
それぞれ英単語として存在する「キャリア(経歴)」と「アップ(上がる)」を組み合わせた日本独自の表現が「キャリアアップ」です。
この表現は、分かりやすさから日本のビジネスシーンで広く活用されるようになったと考えられます。また、「スキルアップ」「イメージアップ」も和製英語であり、英語圏では使われていない言葉です。
スキルアップとの違い
キャリアアップとスキルアップの違いは、その対象にあります。
キャリアアップは、これまでの経験や実績をもとに、自身のキャリア全体を向上させることを指します。
一方、スキルアップは、特定の能力や技術を向上させることで、必ずしもキャリア全体が向上することを意味するわけではありません。たとえば、学生がプログラミングのスキルを習得することもスキルアップに該当します。
キャリアアップを実現する方法
キャリアアップの方法はいくつかありますが、大きく分けると以下の3つになります。
①現職でのキャリアアップ
キャリアアップの方法として最も一般的なのが、現職でのキャリアアップです。
たとえば、「現在勤務している会社で昇進し、より大きな責任と権限を持つポジションに就いた」というケースが該当します。現職でのキャリアアップとして有効な方法は以下の通りです。
- 異なる部署への異動を機に新しいスキルを習得する
- 社内研修プログラムでスキルアップを図る
- 社内プロジェクトに参加してマネジメントスキルを磨く
- OJTを通じて実践的なスキルを習得する
- 社内ベンチャー制度を活用して新事業に挑戦する
現職でのキャリアアップは、退職や転職といったリスクを伴わず、これまでの業務経験を活かして比較的スムーズに次のステップに進むことができます。また、企業内での取り組みであるため、上司や同僚からの理解や協力も得られやすい点がメリットです。
②転職でのキャリアアップ
キャリアアップを目指す方法の一つとして、転職があります。
転職によるキャリアアップは、現職での昇進や昇格に比べ、キャリアを大きく変化させるチャンスがあるため、より高条件・好待遇のキャリアアップを目指す方におすすめです。
転職には以下のような選択肢があります。
- 同じ職種での転職
- 関連職種での転職
- 異なる職種への転職
キャリアアップを目指すのであれば、やはり今までの経歴を生かせる同じ職種での転職、または関連職種での転職がおすすめです。
異なる職種への転職は、一般的に「キャリアチェンジ」と呼ばれるように一からキャリアを構築したい方を対象としています。キャリアチェンジを考える場合は、事前に具体的な計画を立てて行動することを心がけましょう。
③独立でのキャリアアップ
キャリアアップを目指す方法の一つとして、独立も挙げられます。
独立すれば、自分自身が経営者や個人事業主となり、多くの裁量を持ちながら自由に働ける点がメリットです。
一方で、以下のようなデメリットもあります。
- 計画性や持続力、リスク管理などの能力が求められる
- 収入が安定しない可能性がある
- 成功を収めるまでには時間がかかる
- 全ての責任を個人で負うことになる
- 孤独な戦いになる
独立後にキャリアアップを目指す場合、関連業種のセミナーへの参加、クライアントとのコミュニケーションを通じてスキルアップを図りましょう。
独立後は、自分自身の成長が全てを左右します。
上記の方法を参考に、積極的に自己投資を行い、キャリアアップを目指しましょう。
なお、独立する場合は経理などの事務作業も自分自身で行わなくてはいけません。
エクセルスキルは、これらの事務作業を効率的に行う上で有効です。
以下の記事では、エクセルの資格について解説しています。
独立でキャリアアップを図る方はぜひご一読ください。
キャリアアップにおすすめの転職エージェント
キャリアアップを目指すためは、現職でスキルアップを図る、転職する、または独立するといった方法がありました。中でも、転職でキャリアアップを目指すことは、現在のキャリアから大きく飛躍し、新たなステージへと進める魅力的な選択肢です。
特に、CAD業界、建築・土木業、製造業といった専門性の高い業界では、転職によって専門スキルを活かしたキャリアアップを実現できます。
以下では、これらの業界に特化した転職エージェントを3選ご紹介しましょう。
①ジョブテック for CAD
「ジョブテック for CAD」は、自動車、航空機、建築など、幅広い業界で活用されているCAD業界に特化した転職エージェントです。無料会員登録をするだけで、個々のスキルに合った非公開求人をスカウトが届きます。
ジョブテック for CADでは、CADスキルを効率的に習得できる独自の学習サービスを無料で提供しています(自社で紹介した企業に入社した方を対象)。転職を機にCADスキルを習得し、キャリアアップを目指したい方に最適です。
②ジョブテック for 建築業・土木業
ジョブテック for 建築業・土木業は、建築士、土木設計技師、施工管理スタッフなど、建築・土木業界に特化した転職エージェントです。無料会員登録をするだけで、豊富な非公開求人・優良企業の求人のスカウトが届きます。
一人ひとりのキャリアプランに合わせて求人紹介、面接対策、就職までトータルサポートしてくれるので、転職を機にキャリアアップを目指している方にもおすすめです。
③ジョブテック for 製造業
ジョブテック for 製造業は、機械設計エンジニアや製造プロセスエンジニアなど、製造業に特化した転職エージェントです。登録はフォームに必要事項を入力するだけで完了。その後は無料で非公開求人・独占求人など魅力的な企業からスカウトが届きます。
自社の求人で就職した方であれば、無料でCADやエンジニアのスキルアップセミナーに参加できるので、製造業の最新技術やスキルを得て、キャリアアップしながら転職したい方に最適です。
以下の記事でも、おすすめ転職エージェントを複数紹介しているので、ぜひ上記のエージェントと比較検討してみてください。
キャリアアップ成功のコツ
キャリアアップしたいけれど、具体的な行動を起こしていない方も多いのではないでしょうか。以下では、そんな方の行動を後押しするキャリアアップのコツをご紹介します。
成功のコツ①キャリアビジョンを明確にする
キャリアアップを成功させるためには、明確なキャリアビジョンを持つことが大切です。
まず、将来の自分はどうなりたいのか、どのようなキャリアを築きたいのかを具体的にイメージしてみましょう。そのイメージをさらに深めるために、ぜひキャリアビジョンシートを作成してみてください。
キャリアビジョンシートは、単に将来像を書き出すだけでなく、具体的な目標を設定し、達成するための計画を立てるためのツールです。シートに目標を書き込むことで、目標達成までの道のりが明確になり、今何をすべきかが具体的に見えてきます。
たとえば、「3年後に〇〇という資格を取得し、〇〇なプロジェクトをリードする」といった目標を設定することで、逆算して必要なスキルや経験を洗い出すことができます。
成功のコツ②目標に応じたスキルを習得する
キャリアアップを成功させるためには、目標に応じたスキルを習得することもポイントです。効率的にキャリアアップするためにも、明確な目標に基づいた資格取得やスキルアップを心がけましょう。
まずは、先程のキャリアビジョンシートで定まった目標を確認し、その目標達成に必要なスキルを洗い出します。その後、そのスキルを習得するための効率的な学習方法を選び、合格まで最短距離で進めていってください。
汎用性の高い資格を漠然と取得した場合、いわゆる「宝の持ち腐れ」状態になりかねません。
学習効率・時間効率を最大限に高めるためにも、必ず目標と照らし合わせ、必要な資格を選択することをおすすめします。
成功のコツ③自己分析を徹底的に行う
キャリアアップを成功させるためには、自己分析を徹底して行うことも重要です。
SWOT分析などの手法を用いて、自分の強み(Strengths)、弱み(Weaknesses)、機会(Opportunities)、脅威(Threats)を明確化し、自己分析シートを作成するのもおすすめです。
自己分析時は、徹底した第三者視点で行うこと、絶対に過大評価しないことを心がけてください。一人で客観的に判断するのが難しい場合は、身近な人に意見を求める、もしくは転職エージェントに相談してみましょう。
特に、転職エージェントは、豊富な経験とノウハウに基づいて、個性や長所、短所を客観的に評価し、具体的なキャリアアップのアドバイスをしてくれます。
自分自身を客観的に評価してもらえる機会は、なかなかありません。
ぜひ転職エージェントのプロ目線の評価を受け、キャリアアップを早期に達成しましょう。
成功のコツ④有効な人脈を形成する
キャリアアップを成功させるコツの一つに、有効な人脈形成が挙げられます。
これにより、新たなプロジェクトへの参画機会が得られる、転職活動における有利な情報収集ができる、または異業種交流会や社外勉強会への参加の機会が得られるなど、キャリアアップのチャンスが広がります。
もし、人脈作りに自信がない場合は、転職エージェントの利用を検討してみてください。転職エージェントは上記の人脈形成で得られるメリットを幅広くカバーしてくれます。
さらに、ニーズに合わせたキャリアプランに沿って、最適な求人を紹介してくれ、面接対策や交渉サポートなど転職でのキャリアアップに必要なサービスを提供してくれます。
キャリアアップ助成金とは
「キャリアアップ助成金」は、パートや契約社員など、非正規雇用の方を正社員にする、もしくは待遇を良くする企業に対して、国が補助金を支給する制度です。
この制度は、企業が申請し、企業が受け取った補助金を従業員の処遇改善に充てます。
キャリアアップ助成金は雇用者にもメリットがある
キャリアアップ助成金は、企業だけでなく、非正規雇用者にとってもメリットがある制度です。具体的なメリットを以下に挙げてみましょう。
- 将来のキャリアプランが描きやすくなる
- 正社員として無料で研修プログラムに参画できる
- 組織の一員としての意識が高まる
- より働きやすい環境で勤務できる
- 企業への愛着が深まる
キャリアアップ助成金を利用している企業は、基本的にキャリアアップを重視しています。
キャリアアップ助成金は、非正規雇用者キャリア構成に大きな影響を与える制度です。非正規雇用で働く方は、キャリアアップ助成金を導入している企業を積極的に探してみてください。
キャリアアップ助成金の種類
キャリアアップ助成金は、さまざまな種類と金額が設定されています。
以下では、主なキャリアアップ助成金の種類と金額を表でまとめたので、興味がある方はぜひ目を通してください。
コース | 企業規模 | 有期雇用労働者 | 無期雇用労働者 |
正社員コース (1人当たり) |
中小企業 | 800,000円 | 400,000円 |
大企業 | 600,000円 | 300,000円 | |
賃金規定等改定コース (1人当たり) |
中小企業 | 65,000円 | 65,000円 |
大企業 | 43,000円 | 43,000円 | |
賃金規定等共通化コース (1事業所当たり) |
中小企業 | 600,000円 | 600,000円 |
大企業 | 450,000円 | 450,000円 | |
賞与・退職金制度導入コース (1事業所当たり) |
中小企業 | 568,000円 | 568,000円 |
大企業 | 426,000円 | 426,000円 | |
社会保険適用時処遇改善コース (1人当たり) |
中小企業 | 400,000円 | 400,000円 |
大企業 | 300,000円 | 300,000円 |
なお、賃金規定等改定コースは賃金引き上げ率5%以上、賞与・退職金制度導入コースは同時導入、社会保険適用時処遇改善コースは1.2年目の金額です。
参照元:厚生労働省「キャリアアップ助成金のご案内(令和6年度版)」
キャリアアップについてまとめ
キャリアアップを実現するためには、転職を視野に入れることが一つの有効な手段です。
転職を成功させるためには、まずキャリアビジョンを明確にし、その後目標に応じたスキル習得を目指しましょう。
有効な人脈を形成するのも効果的ですが、「人脈形成は難しい」という場合には転職エージェントがおすすめです。求人の提案から面接対策、交渉サポートまで包括的に支援してくれます。
- CADのキャリアアップを目指す方はこちら→ジョブテック for CAD
- 建築業・土木業でのキャリアアップを希望する方はこちら→ジョブテック for 建築業・土木業
- 製造業でキャリアアップを図りたい方はこちら→ジョブテック for 製造業
ぜひ、上記の3つから希望に適したエージェントをお選びください。
