「CAD資格を取りたいけれど、どのように勉強を進めればいいのか分からない」と悩む方も多いでしょう。CAD資格は、建築や製造、デザイン業界での就職・転職で有利になる一方で、勉強方法や取得までのプロセスが分かりにくいと感じる方も多いものです。
そこで本記事では、独学での効率的な学習方法や短期間で資格取得を目指すための具体的なステップを解説します。また、短期間で資格取得を目指す方におすすめのセミナーも紹介していますので、最後までご覧ください。
CAD資格の取り方5選
CAD資格の取り方は主に下記5つの方法があります。
- 参考書で学ぶ
- Youtubeや公式動画活用する
- セミナーを受講する
- 現場で働きながら学ぶ
- 職業訓練を受ける
①参考書で学ぶ
CADの基礎知識から応用まで、体系的に学ぶことができるのが参考書のメリットです。仕事をしている人や時間に余裕がない方は自分のペースで進められるため、おすすめ。参考書は低コストで学習できるのも魅力と言えるでしょう。
一方で、専門用語が多いCADは疑問に思うことも多いため、わからないことが挫折とつながることも。モチベーションの維持をする対策も必要になるでしょう。
②Youtubeや公式動画活用する
無料で、いつでもどこでも学習できるのがYouTubeや公式動画の魅力です。実践的な操作方法や解説動画が多く、視覚的に理解しやすいでしょう。また、人気のCADソフトや資格ほど解説動画は多く、自分のレベルに合ったものを選ぶことも可能です。
ただし、コンテンツ数が多いことでどれを見るべきか迷ってしまう可能性。また、動画によっては虚偽の情報や解説がわかりにくいと感じる動画もあるため、自身で精査する必要があります。
③セミナーを受講する
短期間で効率的に知識とスキルを習得できるのがセミナーです。講師に直接質問できるため疑問点を解消しやすいうえ、他の受講生との交流も可能です。また、近年では対面のセミナーだけでなくオンラインでも開催されているため、どこに住んでいていても受講できるセミナーも増えています。
ただし、セミナーによっては費用がかかり、自分のスケジュールに合うセミナーを探す必要がある点がデメリットです。
④現場で働きながら学ぶ
実際の業務を通してCADスキルを磨くことができます。実践的なスキルが身につき、即戦力として活躍できるようになるでしょう。また、実務経験がなければ受けられないCAD試験もあるため、おすすめの方法です。
ただし、独学に近い形になるため、体系的な知識が不足する可能性があります。また、現場によってはCADとは関係ない雑務などの仕事を与えられる可能性もあるため、自己学習と併用するのがおすすめです。
⑤職業訓練を受ける
ハローワークなどが実施する職業訓練は費用が安く、資格取得を目指すことも可能です。他の受講生と協力しながら学習できるため、モチベーション維持にもつながります。また、就職活動をしながら資格が取れるため、時間を有効活用できるのも魅力の1つ。
ただし、募集期間や定員が限られているため、事前に情報を集める必要があります。また、ハローワークは転職や就職において民間の転職サービスに比べるとあまり手厚いサービスは受けられません。
CADの資格は独学で取れる?5つのステップ
CADの資格を独学での取り方は下記5つのステップで実施しましょう。
- 目標や計画を決める
- 必要なものを準備する
- 基礎知識を習得する
- 作図やモデリングを行う
- 過去問を繰り返し実施する
ステップ①目標や計画を決める
まずは、どの資格を取得したいのか、明確な目標を設定しましょう。
目標とする資格の難易度や学習範囲を把握し、それに合わせて学習計画を立てます。学習スケジュール、1日の学習時間、学習範囲などを具体的に決めておくことでモチベーションを維持しやすくなります。また、定期的に進捗状況を確認し、計画通りに進んでいるかを確認しましょう。
計画通りに進んでいない場合は1週間で時間が創出できるように工夫する必要があります。
ステップ②必要なものを準備する
学習に取り掛かる前に必要なものを事前に準備しておきましょう。はじめに準備しておくべきものは下記の通りです。
- CADソフト
- 参考書や問題集
- パソコン
- プリンター
ここで重要となるのがプリンターです。プリンターは自分が作図をしたものが正しく描けているかを確認するために使用します。CADソフトで正しく描けていると思っても、実際にプリントしてみると理想通りに描けていないことも。
そのため、プリンターは必ず用意しておきましょう。
ステップ③基礎知識を習得する
初めからハードルの高い知識を習得するのではなく、CADの基本操作、図面の読み方、作図のルールなど、基礎知識をしっかりと習得しましょう。参考書や動画教材などを活用し、反復練習を繰り返すことで、理解を深めることができます。
特に、図面の読み方は設計図を理解する上で重要です。
ステップ④作図やモデリングを行う
基礎知識を習得したら、実際に作図やモデリングを行ってみましょう。おすすめのCADソフトは「Autodesk Fusion」や「AutoCAD」です。ここでは初心者がはじめに実施することをAutodesk Fusion使用して簡単に解説します。
下記画面はAutodesk Fusionのモデリングを行う際の初期画面です。上のツールバーの機能をまずははじめに覚えておきましょう。
では簡単に家のモデリングを解説します。まずは画面左上の「スケッチを作成」から四角形を描いていきます。
次に「押し出し」を使用して描いた四角形を長方体にします。
長方体からできたら、屋根を作成していきます。先ほど同様にスケッチを作成から「線分コマンド」を選んで、屋根を作成していきます。
最後に押し出しを使用すれば簡易的な家の作成が完了です。
CADソフトは慣れるための時間が必要です。初めはできるだけ毎日触るようにしましょう。
ステップ⑤過去問を繰り返し実施する
試験本番さながらに、過去問を繰り返し解いてみましょう。過去問を解くことで試験形式に慣れるだけでなく、自分の弱点や理解不足な部分を把握することができます。間違えた問題は、なぜ間違えたのかを徹底的に分析し、理解を深めることが大切です。
また、時間なども事件同様に解くのがおすすめです。
CADの資格を取る際にかかる費用
CADの資格を取る際にどのくらいの費用がかかるのかを詳しく解説します。
項目 | 費用 | 備考 |
受験料 | 5,000円〜15,000円 | 試験の種類や階級によって異なる |
テキスト代 | 1,500円〜3,000円/1冊 | 購入するテキストの数によって変動 |
セミナー受講料 | 無料〜100,000円 | セミナーの内容、期間によって変動 |
CADソフト費用 | 無料〜8,000円/月 | 無料・有料のソフトウェアによって変動 |
CAD資格取得にかかる費用は、学習方法や選択する資格の種類によって大きく異なります。費用を抑えつつ効率的に学習するためには、事前にしっかりと情報を集め、自分に合った学習方法を選びましょう。
また、セミナーは無料で開催されているものもありますが、初心者向けのものがほとんどで資格取得のためにはおすすめしません。
CAD資格の独学での取り方のコツ
CAD資格の独学での取り方は以下3つのコツを覚えておきましょう。
- 参考書や動画を併用する
- ソフトを使用する
- アウトプットを行う
取り方コツ①参考書や動画を併用する
CADの独学では、参考書と動画を併用しましょう。参考書は、CADの基礎知識や操作方法を体系的に学ぶことができ、動画は実際に操作している様子を見ることができるため、直感的に学ぶことができます。
そのため、参考書で学んだことを動画で確認し、動画で学んだことを参考書で復習することで、知識を定着させることができます。また、参考書だけでは理解しにくい部分も、動画で視覚的に確認することで、スムーズに理解できるようになるでしょう。
取り方コツ②ソフトを使用する
CADの資格を取得するためには、実際にCADソフトを使って図面を作成する練習は必須です。参考書や動画で学んだことを、実際にソフト上で実践すれば、より理解が深まります。最初は簡単な図面から始めて、徐々に複雑な図面に挑戦していくようにしましょう。
また、インターネット上には無料でダウンロードできる図面データや練習問題が数多く存在します。活用することで、より実践的なスキルを習得することができます。
取り方コツ③アウトプットを行う
インプットした知識をアウトプットすることで、知識を定着させることができます。例えば、学んだことをノートにまとめたり、自分で図面を作成したりすることが挙げられます。
特に、自分で図面を作成することは、効果的なアウトプット方法といえるでしょう。図面を作成する過程で、どの操作を使えばいいのか、どのような手順で作業を進めればいいのかを考えれば、問題解決能力や応用力が養われます。
CAD資格の独学での取り方については以下の記事で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
CAD資格のおすすめの取り方はセミナー受講
CAD資格を短期間で取得するのであれば、セミナーの受講は必須です。そこで試験対策のセミナーとソフトの使い方を学べるセミナーに分けて紹介します。
資格を取る際におすすめのセミナー
資格を取得する際におすすめのセミナーはProskilllが運営する「3次元CAD利用技術者試験2級対策講座」です。
3次元CAD利用技術者試験2級対策講座
ProSkilllが運営する「3次元CAD利用技術者試験2級対策講座」は、短期集中で試験合格を目指すeラーニング講座です。
受講料は27,500円(税込)で、講義、課題、解説を含む内容を1年間いつでも視聴可能です。初心者でも安心のカリキュラムで、基礎知識や出題傾向を学び、3DCADのモデリング技術を実務レベルで習得できます。章別解説や模擬試験、小テストを活用しながら、合格に必要なスキルを体系的に学習できます。
受講形式 | eラーニング |
料金 | 27,500円(税込) |
到達目標 |
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ソフトの使い方を学べるおすすめのセミナー
次にソフトの使い方を学べるおすすめのセミナーを紹介します。
Autodesk Fusionセミナー講習
ProSkilllが運営する「Autodesk Fusionセミナー講習」は、Autodesk公認の2日間集中講座で、3DCAD未経験者からプロレベルまでスキルアップを目指せる内容です。
講義形式は会場受講、ライブウェビナー、eラーニングから選択可能で、講座終了後には296ページのPDF教材が提供されます。カリキュラムにはモデリングや応力解析、アセンブリ設計など実践的な内容が含まれ、修了者には公認証明書が発行されます。
受講形式 | 会場/ライブウェビナー/eラーニング |
料金 |
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持ち物 | 特になし(筆記用具程度) |
会場住所 |
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AutoCAD基礎セミナー講習
Proskilllが運営する「AutoCAD基礎セミナー講習」は、未経験者から実務レベルまで最短2日間で習得可能なセミナーです。
会場受講、ライブウェビナー、eラーニングの3形式から選べ、対面のセミナーは東京・名古屋・大阪で開催。基本操作から応用技術まで学べる内容が特徴です。実務に即した課題をもとにトレーニングをする実践形式なので、受講後すぐにAutoCADを使用できます。
受講形式 | 会場/ライブウェビナー/eラーニング |
料金 |
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持ち物 | 特になし(筆記用具程度) |
会場住所 |
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CAD資格の取り方に関するよくある質問
ここではCAD資格の取り方によくある質問をまとめています。
CAD資格の取り方についてのまとめ
本記事では、CAD資格の取り方について参考書や動画を活用した学習方法、CADソフトを使った実践的な練習を解説しました。また、短期間で資格取得を目指す方におすすめのセミナーも紹介しました。
CAD資格の取得は、決して簡単なことではありませんが、計画的な学習ができれば資格取得は不可能ではありません。また、資格取得後の転職先を効率よく見つけたい方はJOB TECHが運営するCAD業界に特化した転職支援サービス「JobTech for CAD」のご利用を検討してみてください。
