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【2025】建築CAD検定は難しい?合格率や独学で資格を取る方法を徹底解説

「建築CAD検定に挑戦したいけど、難易度が高いのでは?」「独学で勉強しても合格できるの?」と悩みや疑問を持つ方も多いでしょう。建築CAD検定は、建築設計や製図のスキルを証明する資格であり、取得できれば建築業界の転職で有利になります。

そこで本記事では、建築CAD検定の難易度や合格率を詳しく解説するとともに、独学で資格取得を目指すための具体的な学習方法やコツを紹介します。資格取得の方法からおすすめの転職サービスまで解説していますので、最後までご覧ください。

建築CAD検定とは?

建築CAD検定とは?

引用:建築CAD検定

建築CAD検定とは、建築用図面をCADソフトを使用し図面を作成する技術を測る資格試験です。

建築業界でCAD技術者として活躍するために必要なスキルを認定する国内最大規模の実技試験として知られ、一般社団法人全国建築CAD連盟が年4回実施し、団体受験と一般受験が選べます。

内容は級ごとに異なり、基礎的な操作を問う4級から高度な建築知識と設計力を評価する准1級まで幅広く設定。建築関係の仕事には重要なスキルといえるでしょう。

なお、建築CAD検定4級は、高校生を対象とした団体受験のみ実施されています。

建築CAD検定は難しい?合格率を紹介

建築CAD検定は難しい?と疑問に持つ方も多いでしょう。結論から言うと、階級によって異なります。先述した通り、建築CAD検定は4級〜准1級までで構成されており、難易度は異なります。

2023年度の合格率は以下のとおりです。

階級 受験者数 合格率
4級 1,539名 91.3%
3級 4,395名 69.7%
2級 4,392名 58.3%
准1級 85名 7.1%

合格率を見てみると、准1級はわずか7.1%となっています。2級以降は受験者数の半分以上が合格しているものの、決して簡単な資格とはいえないでしょう。

建築CAD検定の申し込み方法

建築CAD検定の申し込み方法は以下の手順で行いましょう。

  1. 公式サイトから一般受験申込ページで希望会場を指定後、申込情報を入力
  2. 受験料のお支払い(クレジットカード決済)
  3. 一般受験申し込みページに戻り「完了する」ボタンを押す

なお、試験当日は「受験票」や「筆記用具」はもちろんのこと、パソコン持込受験の場合はパソコンも忘れないようにしましょう。

受験資格と費用

ここでは受験資格と費用について解説します。

階級 受験資格 受験費用
3級 なし 10,500円
2級 なし 10,500円
准1級 なし 14,700円

受験資格は一律ありません。例えば、3級を取得していなくても准1級を受験することは可能ということです。

建築CAD検定を独学で合格する方法

建築CAD検定を独学で合格する方法は以下の2点です。

  1. 参考書を活用する
  2. Youtubeで学習する

方法①参考書を活用する

参考書を使った学習は、体系的に知識を身につけられる点がメリットです。試験範囲に沿った情報が網羅されており、重要ポイントや演習問題も含まれているため、効率的に学べます。また、後から見直しができるのも強みです。

しかし、参考書だけでは理解しづらい部分が出てくる場合があり、CAD操作を初めて学ぶ人には、実践感覚が掴みにくいというデメリットもあります。独学では自分でペース管理が必要になるため、計画的に学習を行いましょう。

ここでは建築CAD検定の参考書を2つ紹介します。

2024年度版 建築CAD検定試験公式ガイドブック

2024年度版 建築CAD検定試験公式ガイドブック

引用:Amazon

本書は建築CAD検定の公式ガイドブックで、受験要綱や採点基準、過去問題を網羅的に収録しています。

特に2級と3級の解法例をJw_cadとAutoCADで解説しており、初心者でも取り組みやすい内容が特徴です。最新の2024年度版では2級問題の解説を大幅に見直し、より実践的な学習が可能になっています。また、インターネットから過去問題や解答例をダウンロードできる利便性も魅力の1つ。試験対策を体系的に進めたい方に最適な一冊です。

タイトル 2024年度版 建築CAD検定試験公式ガイドブック
価格 3,520円(税込)
発売日 2024/4/18

Jw_cadで学ぶ建築製図の基本

Jw_cadで学ぶ建築製図の基本

引用:Amazon

本書は、建築製図の基礎とJw_cadの操作方法を同時に学べる内容で、初心者から実践者まで幅広いニーズに対応しています。

最新版では、Jw_cad8とWindows10に対応し、インストール手順やチュートリアル画面を掲載。平面図や断面図などの製図作成を段階的に解説しており、実際の作図スキルを着実に身につけられる構成です。建築系の専門学校でも採用されるほどの信頼性があり、Jw_cadを使いこなしたい人におすすめの一冊です。

タイトル Jw_cadで学ぶ建築製図の基本
価格 3,630円(税込)
発売日 2017/7/2

方法②Youtubeで学習する

YouTubeでの学習は、無料で多くの動画を視聴できる点がメリットです。操作手順を実際の画面で確認しながら学べるため、実技試験対策に効果的といえるでしょう。また、動画によっては解説がわかりやすく、初心者にもわかりやすい内容が多いのは魅力です。

ただし、動画の質や内容にはバラつきがあり、虚偽の情報を覚えてしまうリスクがあります。また、試験範囲に特化したものが少ないため、体系的な学習には向かないでしょう。参考書と併用することで、操作スキルと試験対策をバランス良く進めることが重要です。

CAD資格を取得する際の独学方法は以下の記事で紹介していますので、併せてご覧ください。

【2025】CAD資格の独学方法5選!初心者が効率的に習得するコツも紹介

建築CAD検定を短期間で合格するならセミナーがおすすめ

建築CAD検定を短期間で合格するならセミナーがおすすめ

建築CAD検定を短期間の学習で方格するのであれば、セミナーがおすすめです。セミナーは、試験内容に精通した講師が直接指導するため、独学では理解しづらいポイントや実技のコツを短期間で習得できます。

また、過去問題を使った実践的な演習や受験級ごとに必要なスキルをピンポイントで学べるカリキュラムが整っているため、学習の無駄を省くことが可能です。ここではおすすめのセミナーを2つ紹介します。

BIM・建築3DCAD Revitセミナー講習

BIM・建築3DCAD Revitセミナー講習 Proskilllが運営する「BIM・建築3DCAD Revitセミナー講習」は、Revit未経験者でも建築BIM技術を短期間で習得可能とする内容で構成されています。講義では、基本操作から応用技術までを体系的に学び、3Dモデルの作成や設計図面の作成スキルを実務レベルで習得します。

受講形式は会場受講、ライブウェビナー、eラーニングから選べるため、学習スタイルに合わせた柔軟な選択が可能です。さらに復習パックやPDF教材の提供により、講習後も自学を継続できる仕組みが整っています。

Jw_cad基礎セミナー

Jw_cad基礎セミナー Jw_cadは無料で使用できる建築特化のCADソフトです。そして、Proskilllが運営する「Jw_cad基礎セミナー」はJw_cadの基礎から応用までを2日間で効率的に学べます。建築や設計業務を迅速に始めたい初心者に最適。カリキュラムは、基本操作や作図の基礎を徹底指導し、図面作成スキルを実務レベルに引き上げる内容で構成されています。

受講形式は、会場受講、ライブウェビナー、eラーニングから選択可能で、自分に合った学び方を選べます。

建築CADに関連する資格一覧

建築CADに関連する資格一覧

建築業界で有利になる資格は「建築CAD検定」だけではありません。ここでは以下4つの資格を紹介します。

資格名 階級 概要
CAD利用技術者試験
  • 2次元:2級/1級
  • 3次元:1級/準1級/2級
  • 図面の読み解きや関連業務知識、パソコン操作スキルも問われる
  • CADソフトに関する知識と実技スキルを総合的に評価
建築CADインストラクター
  • 3次元CADコース
  • 図面作成コース
  • プロ設計者コース
  • 日本インストラクター技術協会が主催する資格試験
  • 建築設計図や施工図の作成に必要な専門知識を評価
オートデスク認定資格プログラム
  • AutoCAD
  • Revit Architecture
  • Autodesk Fusion
  • Autodesk製品の操作能力を客観的に証明可能
  • 世界中で認知される資格
CAD実務キャリア認定制度
  • 3次元CADトレーサー
  • 3次元CADアドミニストレーター
  • CADアドミニストレーター
  • 知識だけでなく実務での応用力も重視
  • 各試験で必要な実務経験年数が設定

CAD利用技術者試験

CAD利用技術者試験は、CADシステムに関する知識と実技スキルを総合的に評価する民間資格です。2次元と3次元、それぞれに級が設けられており、知識を問う2級から、実践的な技術を測る準1級、1級まで、段階的にステップアップできるのが特徴です。幅広いCADソフトウェアの操作スキルを習得していることを証明できます。

試験は、CADの操作だけでなく、図面の読み解き方や関連する業務知識、パソコンの一般的な操作スキルなども求められます。実践的な問題が出題されるため、取得することで実際の業務で即戦力となるスキルを有していることをアピールできます。

建築CADインストラクター

建築CADインストラクターの資格は、日本インストラクター技術協会が主催する試験に合格することで取得できます。

試験では、建築CADの基本的な操作方法から、建築設計図や施工図の作成に必要な専門知識、建築用語や記号など、幅広い範囲が問われます。受験資格は設けられていないため、誰でも受験可能です。インターネットから申し込み、自宅で受験できる手軽さも魅力。

合格基準は正答率70%以上で、試験期間内に解答用紙を提出する必要があります。

オートデスク認定資格プログラム

オートデスク認定資格プログラムは、世界中で広く利用されているCADソフトウェアの開発元であるAutodesk社が提供する、CAD操作スキルを客観的に評価する資格制度です。

学生や初級者向けの「オートデスク認定ユーザー」から、より高度な知識とスキルが求められる「オートデスク認定プロフェッショナル」まで、様々なレベルの資格が用意されています。

CAD実務キャリア認定制度

CAD実務キャリア認定制度は、CADの操作スキルだけでなく、図面の読み解き方や設計意図の理解、問題解決能力など実務で求められる幅広い能力が評価される点が挙げられます。また、実務経験の年数や、担当したプロジェクトの種類など、経験に基づいた評価が行われるため、単なる知識の量だけでなく、実際の業務での応用力も重視されます。

受験資格は特に設けられていないため、CADの利用経験がある方であれば、誰でも受験可能です。ただし、各試験ごとに求められる実務経験年数が設定されているため、事前に確認しましょう。

他の建築に関連する資格取得を目指す方は以下の記事も併せてご覧ください。

【2025】CAD資格の種類と選び方を解説!独学でも取得は可能?

建築CAD検定の資格を取得した後のキャリアプラン

建築CAD検定の資格を取得した後のキャリアプラン

建築CAD検定を取得したということは、CADを用いた設計や製図の基礎力があることを証明できるということです。そこで代表的な4つのキャリアプランを解説します。

  • CADオペレーター
  • インテリアデザイナー
  • BIMオペレーター
  • 建築士

CADオペレーター

CADオペレーターは、建築設計図や施工図をCADソフトを用いて作成する専門職です。

建築CAD検定の知識を活かし、より高度なCAD操作スキルを習得することで、設計事務所や建設会社で活躍することができます。3Dモデリングやシミュレーションなど、高度な技術を習得すれば、設計の効率化や品質向上に貢献できるでしょう。CAD関連の仕事では人気のある職種の1つです。

CADオペレーターを目指す方はCAD業界に特化した転職支援サービス「JobTech for CAD」のご利用を検討してみてください。

インテリアデザイナー

インテリアデザイナーは、建築物の内装設計を行う専門職です。

建築CAD検定で培った空間認識能力や図面作成スキルを活かし、顧客の要望に合わせた空間デザインを提案できます。3Dパースを作成することで、顧客に完成イメージを具体的に伝えることも可能です。
また、照明計画や素材選定など、インテリアデザインに必要な知識を深めることで、より幅広い活躍が期待できます。

BIMオペレーター

BIMは、建築情報を3次元モデルで統合管理する技術です。建築CAD検定の知識をベースに、BIMソフトの操作スキルを習得することで、BIMオペレーターとして活躍できます。

BIMは、建築業界で注目されている技術であり、BIMオペレーターの需要は高まっています。建築物の設計から施工、維持管理まで、BIMを活用することで、より効率的で高品質な建築を実現することができます。

建築士

建築士は、建築物の設計監理を行う国家資格です。建築CAD検定で培った図面作成スキルや空間認識能力は、建築士試験の受験でも必要な知識です。建築士資格を取得することで、設計事務所を開設したり、建設会社で設計部門の責任者になったり、様々なキャリアパスが開けます。

ただし、建築士の資格は難易度が高く実務経験がない状態で目指すのはハードルが高いといえるでしょう。建築業界への転職を考えている方は建築業・土木業界に特化した転職支援サービス「JobTech for 建築業・土木業」のご利用を検討してみてください。

建築CAD検定の資格に関するよくある質問

建築CAD検定の資格に関するよくある質問

建築CAD検定の資格に関する質問についてまとめています。

建築CAD検定は国家資格ですか?
建築CAD検定は、民間団体が主催する民間資格です。ただし、民間資格であっても認知度の高い資格であるため、就職や転職では有利になるでしょう。
建築CAD検定の資格を取っても意味ない?
建築CAD検定の資格は取得して意味がないということはありません。建築業界の求人では、CADスキルを必須とするものもあり、建築CAD検定の資格を持っていることは就職・転職活動において有利となるでしょう。

建築CAD検定の資格についてのまとめ

建築CAD検定は建築業界で必要なスキルを証明する資格であり、難易度は階級ごとに異なります。本記事では合格率や独学方法を詳しく解説し、効率的な学習のための参考書やセミナーを紹介しました。

建築CAD検定の資格を取得できれば、転職やキャリアアップにおいて有利となるでしょう。ぜひ本記事を参考に資格取得までの目標を設定し、効率よく学習を進めてみてください。

建築CAD検定は難しい?合格率や独学で資格を取る方法を徹底解説
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