「CADの資格は独学で習得できるの?」と考える方も多いでしょう。初心者や中・上級者問わずに独学で資格を取得することは可能です。しかし、独学で取得するのであれば効率的な方法やコツを抑えて、モチベーションを低下させずに学習する必要があります。
そこで本記事では、独学でCAD資格取得を目指す方を対象に、具体的な学習方法や効率的な勉強法を詳しく解説していきます。また、どのように勉強したら良いかわからない方はステップごとに実施すべきことも解説していますので、最後までご覧ください。
CAD資格は独学で習得できる?
CAD資格は独学でも十分に習得できるでしょう。
独学は、自分のペースで学べる点や費用を抑えられるメリットがあるものの、自己管理能力やモチベーションの維持は課題と言えます。特に初心者の場合、専門用語や複雑な操作が多いことで挫折の原因になりやすいでしょう。
独学で習得を目指すのであれば、どんな資格を取得するのか明確にコツコツを計画的に学習を進めるのがおすすめです。また、わからない点や疑問に思う箇所は放置せずに、なるべく早めに解決しておきましょう。
以下の記事では、CADの資格を難易度別に一覧で紹介していますので併せてご覧ください。
CAD資格の独学方法5選
CAD資格を取得する際の独学の方法は主に以下の5つが挙げられます。
- 参考書を活用する
- CADソフトの公式動画を活用する
- 作図を繰り返し行う
- セミナーを受講する
- コミュニティで情報交換をする
方法①参考書を活用する
CADの参考書は、基礎から応用まで体系的に学ぶことができる学習方法です。
図解や具体的な手順が詳しく解説されており、初心者でもスムーズに学習を進めることができます。また、自分のペースで何度でも復習できるというメリットも。ただし、参考書によっては情報が古かったり、内容が難しかったりする場合があるため、自分に合った参考書を選ぶことが重要です。また、参考書だけでは実際の操作感覚を掴みにくいというデメリットも考えられます。
ここでは、おすすめの参考書を2つ紹介します。
2024年度版CAD利用技術者試験2次元2級・基礎公式ガイドブック
引用:Amazon
「2024年度版CAD利用技術者試験2次元2級・基礎公式ガイドブック」は、一般社団法人コンピュータ教育振興協会が主催する「2次元CAD利用技術者基礎試験」の公式参考書です。
CADを業務で活用するために必要な知識を体系的に学べる内容となっており、試験範囲を詳しく解説。基礎試験はCAD初心者向けで、CADシステムやコンピュータの基礎知識が問われます。本書には試験概要や試験対策のための知識、サンプル問題と解答が含まれており、CAD学習者が効率よく試験対策を進められる最適な一冊と言えるでしょう。
タイトル | 2024年度版CAD利用技術者試験2次元2級・基礎公式ガイドブック |
価格 | 4,070円(税込) |
発売日 | 2024/2/15 |
2024年度版 建築CAD検定試験公式ガイドブック
引用:Amazon
「2024年度版 建築CAD検定試験公式ガイドブック」は、建築CAD検定試験に対応する公式学習書で、4級から准1級まで全レベルに対応した内容を網羅しています。試験概要、受験内容、採点基準のほか、過去問題を掲載し、2級・3級についてはJw_cadとAutoCADの両ソフトを用いた具体的な解説が特徴です。また、初心者向けにCAD製図のポイントをQ&A形式で分かりやすく解説。
2024年度版では、特に2級の問題解説と解法例が全面的に見直され、最新の試験傾向に対応しています。過去問題や完成図などをインターネットからダウンロードでき、実践的な学習が可能です。
タイトル | 2024年度版 建築CAD検定試験公式ガイドブック (准1級、2級、3級、4級(AutoCAD、Jw_cad対応)) |
価格 | 3,520円(税込) |
発売日 | 2024/4/18 |
方法②CADソフトの公式動画を活用する
CADソフトメーカーは、自社のソフトの使い方を解説した公式動画を提供しています。
例えば、AutoCADやAutodesk Fusionを発売しているAutodesk社の動画では、実際にソフトを操作しながら手順を説明しているため、視覚的に理解しやすく、操作方法を効率的に習得することができます。また、無料で見ることができる動画も多く、経済的な負担が少ないというメリットも。
しかし、初心者向けの動画が多く、より高度な技術を学びたい場合は有料の動画や講座を利用する必要があるでしょう。
方法③作図やモデリングを繰り返し行う
CADの資格を取得するのであれば、基礎知識を身につけるだけでなく実際にソフトを使用して作図やモデリングのスキルを習得する必要があります。なぜなら、資格によっては実技試験があるからです。
ここでは簡単にAutodesk Fusionを使用してモデリングを行ってみましょう。以下はAutodesk Fusionの初期画面です。
まずは画面左上にある「スケッチを作成」から図形を描いていきます。
図形を描く際はドラッグまたは寸法を入力することで図形のサイズを決めることができます。
次に「押し出し」を使用して高さを出していきます。
図形の作成が完了しました。モデリングでは、図形のサイズ変更だけでなく穴を開けたり角を丸めるなど様々な図形を作成できるため、積極的にどのような機能があるか確認してみてください。
方法④セミナーを受講する
CADのセミナーでは、経験豊富な講師から直接指導を受けることができ、効率的にスキルアップすることができます。
また、他の受講生と交流することでモチベーションを維持し、疑問点を解消することも可能です。ただし、セミナーは費用がかかるというデメリットがあります。また、自分の都合に合わせて受講できるセミナーを探すのは難しい場合も。
そこでおすすめするのがProskilllが運営する「3次元CAD利用技術者試験2級対策講座」です。eラーニングで受講できるため、好きな時間と場所で学習ができます。
方法⑤コミュニティで情報交換をする
CADに関するオンラインコミュニティや掲示板では、多くのユーザーが情報交換を行っています。
自分の疑問点を質問したり、他のユーザーの質問に答えたりすることで知識を深めることができます。また、同じ目標を持つ仲間と交流することで、モチベーションを維持することも可能です。ただし、コミュニティによっては、嘘の情報を教えられたり、悪質な掲示板であればパソコンがウイルスに感染することもあるので、口コミを確認し使用しましょう。
CAD資格を独学で取得する際の5つのステップ
CAD資格を取得する上でどのような手順を踏んだらいいかわからないという方は以下5つのステップで行いましょう。
- 事前準備を行う
- 目標や計画を立てる
- 基礎知識を身につける
- 作図を実施する
- 模擬試験や問題集を反復する
ステップ①事前準備を行う
CAD資格取得に向けて、まずは事前準備を行いましょう。準備するものは以下の通りです。
- パソコン(ソフトによってスペックが異なる)
- プリンター
- 筆記用具
- 練習用図面
- 参考書
CADソフトは高負荷なため、スペックの高いパソコンを利用しましょう。また、作図を行う上で重要となるのがプリンターです。作図をしていくと、パソコンの画面上では綺麗にうつっているかもしれませんが、実際に紙にプリントしてみると理想とは異なる作図になっていることも。そのため、必ず準備しておきましょう。
ステップ②目標や計画を立てる
漠然と「CAD資格を取得したい」という目標ではなく、具体的な目標を設定しましょう。
例えば、「半年後にCAD利用者技術試験の資格を取得する」「2D図面だけでなく、3Dモデリングも習得する」など、具体的な目標を設定することで、学習計画が立てやすくなります。毎日少しずつでも良いので、継続して学習できるような計画を立てて実行することが重要です。
ステップ③基礎知識を身につける
初心者の方がいきなり作図を行うのは難しいため、まずはCADで用いられる専門用語や基礎的な知識を習得しましょう。また、図面の構成、寸法の記入方法、投影法など、製図に関する基礎知識は、CADを効率的に活用するために必須です。
基礎知識は参考書やYoutubeなどで身につけることができます。初めの基礎知識習得を疎かにすると、後々振り返る必要があり効率的に学習がないため焦らず学習を行いましょう。
ステップ④作図やモデリングを実施する
基礎知識を身につけたら作図やモデリングを実施して、ソフトの操作に慣れていきましょう。作図であれば初めは簡単な図面の模倣から行い、モデリングであれば一通りの図形作成ができると良いでしょう。
慣れてきたら徐々にレベルを上げていき最終的には操作方法や参考図形などを見ることなく作成できれば、問題ありません。
ステップ⑤模擬試験や問題集を反復する
最後は資格の試験対策のために模擬試験や過去問を掲載された問題集を解いていきましょう。時間配分や解き方を意識しながら、試験本番さながらの雰囲気で練習することで、本番で焦らずに学習が可能です。
また、間違えた問題はそのままにせず、必ず復習し理解を深めることが重要です。
初心者がCAD資格を効率的に習得する独学のコツ
初心者がCAD資格を効率的に習得するためには以下2点のコツを抑えておきましょう。
- 学習を習慣化する
- バランスよく学習する
学習を習慣化する
CAD資格取得に向けて、最も重要なことは学習を習慣化することです。毎日少しずつでも良いので、継続して学習することで効率的に知識を定着させることができます。具体的な時間と学習内容を決め、カレンダーに書き込むなど、可視化するとモチベーションが維持しやすくなるでしょう。
また、学習記録をつけることで自分の成長を実感し、モチベーションを高めることができます。スマホアプリを利用して、学習時間を記録したり、進捗状況を管理したりするのもおすすめです。
バランスよく学習する
CADの資格を取得をする上でバランスよく学習を行いましょう。参考書だけで学習をしたり、作図やモデリングばかり行うと知識が偏ってしまい効果的な学習はできません。
基礎から応用までバランス良く学習を進めることで、より幅広い知識とスキルを習得することができます。また、苦手な部分は重点的に学習し、得意な部分は復習を怠らないようにしましょう。
CAD資格を取得した後はJobTech for CADで転職しよう
CAD資格を取得したら転職や就職を考える方も多いでしょう。しかし、CADを使用する建築業界や製造業、アパレル業界など多数あり「どこが自分に合っているかわからない」「いまいち良い求人がない」と感じる人もいるのではないでしょうか。
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CAD資格の独学でよくある質問
CAD資格の独学についてのまとめ
本記事では、CAD資格取得に向けた具体的な学習方法や効率的な勉強法について解説しました。
独学では参考書を活用し、基礎知識を固め、実際に図面を作成する練習を繰り返すことでスキルアップが可能です。また、オンラインコミュニティやセミナーを活用することで、モチベーションを維持し、疑問点を解決することもできます。
独学は挫折しやすい側面もあるため、計画的な学習とモチベーション維持が必要です。本記事を参考に、ぜひCAD資格取得に挑戦してみてください。
