ビジネスシーンで需要の高いMOS資格は、初心者から上級者まで幅広い層に人気があります。しかし、実際受けるとなると難易度や合格率は気になるところです。
本記事では、MOS資格の試験形式やレベル別の難易度について解説します。これからMOS資格の取得を目指す方は、ぜひ参考にしてみてください。
MOS資格の詳細
引用:MOS
MOS(Microsoft Office Specialist)資格は、Microsoft Office製品の操作スキルを証明する国際的な資格です。Word、Excel、PowerPointなど、Officeソフトを効率的に活用する能力を測定するため、ビジネスシーンや就職活動で役立つ資格として注目されています。
まずは、MOS資格の受験方法や試験内容、合格点について確認していきましょう。
受験方法
MOSには、以下2種類の受験方法があります。
全国一斉試験 | 随時試験 | |
試験会場 | 全国30か所程度の指定試験会場 | 全国1,500以上の試験会場 |
開催頻度 | 毎月1〜2回程度 | 試験会場ごとに設定 |
申し込み方法 | インターネットから申し込み | 試験会場に直接申し込み |
全国一斉試験は、決まった日程と場所で一斉に実施される試験です。一方、随時試験は試験会場ごとに日程が設定されています。
どちらも公式サイトで詳細を確認し、早めに申し込みを行いましょう。
試験内容
MOSにはWord、Excel、PowerPoint、Access、Outlookの5つの試験があり、それぞれの内容は以下の表のとおりです。
ソフト | 一般レベル | 上級レベル(エキスパート) |
Word | 文書の管理や段落の書式設定、表やリストの作成など | 文書の設定や書式決定機能の利用、マクロの作成・編集など |
Excel | ワークシートの管理やテーブル・グラフの作成、関数を使用した演算の実行など | 関数を使用した論理演算やピボットテーブルの追加・編集、マクロの作成など |
PowerPoint | プレゼンテーション・スライドの管理や画像の挿入、アニメーションの適用など | - |
Access | データベースの作成やテーブルの管理、フォームの設定など | データベースの構造変更やクエリの実行、レポートの書式設定など |
Outlook | Outlookのカスタマイズやメッセージの作成、連絡先の管理など | - |
試験内容は実務で役立つ知識が多く含まれているため、資格取得を通じて業務効率を向上させられるでしょう。
合格点
MOS資格の試験での具体的な合格点は、公式に公開されていません。ただし、試験は1000点満点で採点され、多くの場合、550点~850点程度が合格ラインとされています。
一般的には、700点以上を目指すのがよいとされているため、試験直前には、模擬試験で700点以上を安定して取れる状態を目指しましょう。
また、合格点は試験終了後のパソコン画面に表示されるため、その際に初めて確認できます。
MOS資格のレベル別難易度
MOS資格の合格率は、公式に公表されていません。しかし、パソコン教室や資格スクールでは、生徒の合格率を公表している場合があります。
その情報をもとに、MOS資格の合格率の目安をレベル別に確認してみましょう。
一般レベルの難易度
MOS資格の一般レベルの試験は、基本的な操作スキルを問う内容で、難易度はそれほど高くありません。パソコン教室や資格スクールの情報によれば、合格率は約80%とされています。
この高い合格率の背景には、多くの受験者が日常的にMicrosoft Officeソフトを使用している点が挙げられます。
普段からWordやExcelに触れている人であれば、試験のハードルは高くないでしょう。
一方で、初心者でも試験対策をしっかり行えば、十分に合格を目指せる難易度といえます。
上級(エキスパート)レベルの難易度
MOS資格の上級(エキスパート)レベルは、より高度なスキルを必要とする試験であり、難易度は一般レベルよりも高くなります。パソコン教室や資格スクールの情報によると、合格率は約60%とされています。
一般レベルより合格率は下がるものの、それでも高い確率で合格可能です。
難易度は多少高いものの、取得すれば実務での評価やキャリアアップにつながりやすい資格です。
また、MOS資格の詳細や、資格を取得するメリットについては以下の記事で解説しています。
ぜひこちらもあわせてご覧ください。
MOS資格の難易度を左右する要因
MOS資格の難易度は、単に試験問題の内容だけでは決まりません。MOS資格の難易度は、以下の要素によって左右されます。
- 試験勉強の方法
- 前提知識の有無
これらの要因について見ていきましょう。
難易度を左右する要因①試験勉強の方法
MOS資格の難易度は、学習方法の選択によって大きく変わります。
独学の場合、参考書やオンライン教材を使用して自分のペースで学べますが、分からない箇所を自己解決する必要があります。
そのため、一度詰まってしまうと学習効率が落ちてしまうでしょう。
一方、通学形式の講座では、講師の指導を受けながら学べるため、分からない部分をその場で解決できる利点があります。
また、試験対策がカリキュラムに組み込まれている場合が多く、効率的に合格を目指せるのも特徴です。
ただし、費用やスケジュールの調整が必要になる点は考慮しなければいけません。
学習方法を適切に選択することで、試験勉強の負担を軽減し、合格の難易度を下げることができます。
また、MOS資格を独学で勉強する際の学習方法については、以下の記事で詳しく解説しています。
独学が向いている人の特徴も紹介しているので、独学で資格取得を目指している方は、ぜひ参考にしてみてください。
難易度を左右する要因②前提知識の有無
MOS資格の難易度は、受験者が持つ前提知識によっても左右されます。
日常的にOfficeソフトを使い慣れている人であれば、試験で問われる操作や機能に馴染みがあるため、比較的短期間の学習で合格に必要なスキルを習得可能です。
しかし、初心者や操作に自信がない人は、基本的な機能から学び始める必要があり、学習時間が長引く可能性があります。
前提知識の有無によって、自分に合った学習計画を立てることがMOS資格合格には大切です。
MOS資格の難易度を乗り越えるための勉強方法
MOS資格の難易度を下げるためには、効率的な勉強方法を取り入れることが大切です。
MOS資格の難易度を乗り越えるための効率的な勉強方法は、以下のとおりです。
- 出題範囲を把握して計画的に学ぶ
- 模擬試験を繰り返し解く
これらの勉強方法について見ていきましょう。
勉強方法①出題範囲を把握して計画的に学ぶ
MOS資格の難易度を克服するには、出題範囲を正確に把握することが大切です。自己流ではなく、公式サイトや参考書を活用して、試験で問われる問題を把握しましょう。
そのうえで、限られた時間を効率よく使えるよう学習スケジュールを立てることが重要です。
試験勉強は出題頻度の高い項目から優先的に学び、基礎を固めてから応用的な内容に取り組むのがおすすめです。
特に、苦手分野に多めの時間を割くことで、試験本番での得点力が向上します。
勉強方法②模擬試験を繰り返し解く
模擬試験を通じて試験形式や出題傾向に慣れることで、本番でも本来の実力を発揮しやすくなります。
模擬試験を解く際は、ただ解くだけでなく、間違えた問題を重点的に復習することが大切です。解答の解説を読み込み、なぜその操作が必要なのかを理解することで、しっかりと応用スキルが身につきます。
繰り返し模擬試験を行うことで、自信を持って本番に臨めるでしょう。
MOS資格の練習となる問題
MOS資格ではどのような問題が出題されるのか、その一例について見ていきます。問題の出題傾向について確認しておきましょう。
Excel問題例:関数の使用
表に売り上げの合計を求めるSUM関数を使用して、結果を表示させる問題があった場合は、以下の方法で解答できます。
- 合計を出したいセルを選択する
- 数式バーに「=SUM」と入力してEnterキーを押す
- 計算したいセルをドラッグで選択する
- Enterキーを押して確定する
- オートフィルですべてのセルに適用する
数値の合計は、ホームタブにある「編集」グループの「オートSUM」ボタンからも行えます。
また、関数を使う際は、関数名や範囲選択のミスがないように注意しましょう。
Word問題例:表の作成
ドキュメントに表を作成する問題があった場合は、以下の方法で解答できます。
- 挿入タブの「表」から作成した列と行分のマス目を選択して表を挿入する
- 各セルに指定されたデータを入力する
表の管理は頻出する問題です。指示通りに作成できるように練習しておきましょう。
PowerPoint問題例:スライドの作成
プレゼンテーションに新しいスライドを挿入しする問題があった場合は、以下の方法で解答できます。
- 追加したいスライドの一つ前のスライドを開く
- ホームタブから「新しいスライド」をクリックする
スライドの追加は右クリックのメニューや、Ctrl+Mのショートカットキーからも行えます。
MOS資格合格におすすめのセミナー
MOS資格に合格できるスキルを効率的に身につけたい方は、ProSkilllが提供するMOS対策短講座がおすすめです。
MOS対策講座は、2日間でMOS資格の合格を目指す講座で、指定の会場で直接受講できる会場受講と自宅から参加できるライブウェビナー形式から、自分に合った方法を選べます。
WordとExcelの基礎知識から学習ができるため、MOS資格のために初めてOfficeソフトを触るという方でも安心です。
受講費は総額38,500円(税込み)とリーズナブルなので、気になる方はぜひチェックしてみてください。
MOS資格の難易度についてのまとめ
今回は、MOS資格の難易度について、一般レベルと上級(エキスパート)レベルの違いや、難易度を左右する要因、効率的な勉強方法について解説しました。
一般レベルは基本操作を中心とした内容で合格率が高く、初心者でも対策次第で十分合格が目指せます。
一方、上級レベルは高度なスキルを問われるため難易度が高く、計画的な学習と実践的な練習が必要です。
試験の難易度を乗り越えるには、出題範囲を把握し、模擬試験を繰り返し解くことが重要です。また、独学かスクールを活用するかといった学習方法の選択や、前提知識の有無も合格の難易度を左右します。
MOS資格はスキルの証明やキャリアアップに直結する実用性の高い資格です。自身のレベルに合った対策を講じ、合格を目指しましょう。
