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【2025】CAD資格8選を徹底比較!初心者の独学におすすめの民間・国家資格とは?

CADの知識やテクニックは、建築・機械・インテリアなど、あらゆる設計分野で欠かせないスキルです。しかし、いざ学ぼうと思っても「資格がたくさんあって何を選べばいいのかわからない」「独学でも取れるの?」と悩む方が多いのではないでしょうか。

そこでこの記事では、転職する前に資格取得を目指したい方向けに、CAD資格の概要や種類(国家資格・民間資格)、おすすめの資格についてわかりやすくまとめました。CADソフトごとのおすすめ資格も比較しているので、自分に必要な資格を見つける参考にしてみてください。

CAD資格とは?

CAD資格とは、設計支援ソフトである「CAD」を正しく使いこなすスキルがあると証明できる資格です。図面を扱う次のような業界で評価されるため、転職や就職時に有利にはたらきます。

  • 建築
  • 土木
  • 機械
  • 製造
  • インテリア

また、CAD資格を取得することで「採用や昇進の評価基準になる」「取引先・顧客に信頼されやすい」「仕事の幅が広がる」といったメリットもあります。特に、CADオペレーターやBIMオペレーター、設計担当者などは、業務の円滑化のために早期取得を目指してみてください。

また、CADの概要から学びたい方は、以下の記事がおすすめです。

【2025】CADとは?初心者向けにソフトの種類一覧や図面作成の方法を解説

CAD資格の種類をレベル別に紹介

CAD資格は大きく分けて「民間資格」と「国家資格」の2種類があります。

どちらもCADスキルを証明できる点では共通していますが、難易度・目的・評価される場面が異なります。初心者はまず「民間資格」から挑戦し、ステップアップとして「国家資格」を目指すのが一般的です。

初心者からスタートしやすい「民間資格」

CADの民間資格は、実務に必要な操作スキルを学びながら基礎力を身につけたい人に最適です。
特に「AutoCAD」「Jw_cad」「Revit」などの主要ソフトに対応した資格が多く、短期間で取得し、実践的スキルがあると証明できます。

ちなみに民間資格は、後述する国家資格とは異なり、企業や教育機関が運営しているのが特徴です。ソフトの操作力・図面理解力・設計ルールの基礎などを中心に出題されます。

合格率も比較的高いため、大学生・職業訓練生・未経験者でもチャレンジしやすい資格です。
転職活動を考えている方は、まずこちらのCAD資格の取得を目指してみるのが良いでしょう。

高難易度で権威性が高い「国家資格」

CADの国家資格は、設計・製図の専門職としての信頼性を高めたい人に最適です。
法律にもとづいて実施されている資格がほとんどで、図面作成能力だけでなく、設計基準・法令知識・安全性への理解が求められるケースも少なくありません。

企業や自治体では、国家資格保持者を「設計監理・検図・品質管理」の担当に割り当てる場合もあるため、権威性を求めている方やキャリアアップを目指している方におすすめです。

初心者・CADオペレーター希望者におすすめの資格8選

これからCAD資格の取得を目指していきたい人向けに、おすすめの資格を紹介します。

CAD利用技術者試験(コンピュータ教育振興協会)

CAD利用技術試験
出典:CAD利用技術試験公式サイト

CAD利用技術者試験は、一般社団法人コンピュータ教育振興協会(ACSP)が主催する、国内でもっとも認知度の高いCAD資格試験のひとつです。

2次元・3次元それぞれに区分があり、AutoCAD・Jw_cad・Autodesk Fusion・SOLIDWORKSなど主要ソフトに対応しています。

項目 内容
資格区分 民間(一般社団法人コンピュータ教育振興協会)
受験費用(税込)
※個人受験
・基礎:4,950円
・2級:6,600円
・1級:17,600円
受験形式 ・CBT(基礎・2級)
・筆記+実技(1級)
受験要件 ・基礎・2級は制限なし
・1級・2級合格者のみ
対応ソフト AutoCAD、Jw_cadなど幅広いCADソフト
おすすめ度 ★★★★

当資格のなかでも3次元CADの資格取得を目指している方は「3次元CAD利用技術者試験2級」にチャレンジするのがおすすめです。以下のeラーニング講座では、3次元CADの基礎知識、使い方、試験対策までトータルで学べます。独学が苦手な方におすすめです。

セミナー名3次元CAD利用技術者試験2級対策講座
運営元GETT Proskill(ゲット プロスキル)
価格(税込)27,500円〜
開催期間1日間
受講形式eラーニング

オートデスク認定資格プログラム(AutoCAD・Revit・Fusion)

オートデスク認定資格プログラム
出典:Autodesk公式サイト

オートデスク認定資格は、世界最大級のCADソフトメーカーである「Autodesk社」が認定するグローバル型の資格制度です。

AutoCAD、Revit、Autodesk FusionといったAutodesk製品ごとに試験があり、実務レベルの操作スキルと設計知識を備えていると証明できます。

項目 内容
資格区分 民間(Autodesk社公式・国際認定)
受験費用(税込)
※個人受験
7,700円
受験形式 選択+実技操作
受験要件 特になし
対応ソフト AutoCAD・Revit・Autodesk FusionといったAutodesk製品
おすすめ度 ★★★★☆

Vectorworks検定

Vectorworks検定
出典:Vectorworks公式サイト

Vectorworks検定は、Vectorworksが公式で実施する、ソフトの操作スキルを証明する検定制度です。

建築設計・インテリア・造園・照明・舞台設計など、Vectorworksを日常的に使用するプロフェッショナルに向けの資格試験であり、2D作図や3Dモデリング、さらにはプレゼンテーション設定、環境カスタマイズまでの総合スキルを評価されます。

項目 内容
資格区分 民間(Vectorworks公式)
受験費用(税込)
※個人受験
無料
(有効期限3年間)
受験形式 選択(IBT)
受験要件 ・基礎・2級は制限なし
・1級・2級合格者のみ
対応ソフト Vectorworks(Fundamentals・Architect・Landmark・Spotlight・Design Suite)
おすすめ度 ★★★★☆

実務キャリア認定制度

実務キャリア認定制度
実務キャリア認定制度公式サイト

CAD実務キャリア認定制度は、一般社団法人コステックエデュケーションが主催する、実務的なCADスキルを証明するための認定試験制度です。

幅広いCADソフトに対応した資格試験であり、実技試験のみで構成されています。
また、実際のCADデータ作成力やファイル運用力など、現場で通用する即戦力スキルを評価するのが特徴です。

項目 内容
資格区分 民間(一般社団法人コステックエデュケーション)
受験費用(税込)
※個人受験
7,300円〜13,600円(税込)
※学生割引あり
受験形式 在宅オンライン試験
(DXF対応ソフト使用)
受験要件 制限なし
(学生・社会人とも受験可能)
対応ソフト AutoCAD、Jw_cadなど幅広いCADソフト
おすすめ度 ★★★★☆

3次元設計能力検定

3次元設計能力検定
出典:3次元設計能力検定公式サイト

3次元設計能力検定は、3DCADのオペレーション能力と機械設計の基礎力を客観的に評価する試験です。

機械・製造系エンジニアや3DCADオペレーターを目指す人におすすめの資格で、設計者としての実践的スキルを「スコア証明書」として証明できます。

項目 内容
資格区分 民間(特定非営利活動法人3次元設計能力検定協会)
受験費用(税込)
※個人受験
・3次元CADコース:8,800円
・図面作成コース:11,000円
・プロ設計者コース:13,200円
受験形式 ・オンライン試験(3次元CADコース)
・筆記+実技(他コースは順次オンライン対応予定)
受験要件 特になし(誰でも受験可能)
対応ソフト SOLIDWORKS・CATIA・NX・Inventorなどの3DCAD全般
おすすめ度 ★★★★☆

CADデザインマスター®資格検定

CADデザインマスター®資格検定
出典:CADデザインマスター®資格検定公式サイト

CADデザインマスター®資格検定は、日本デザインプランナー協会が認定する民間資格で、AutoCADやJw_cadを活用した2D作図スキルの総合力を証明できます。

建築・機械・土木・インテリア・設備・不動産など、幅広い業界で通用する実践型の内容が特徴です。

項目 内容
資格区分 民間(日本デザインプランナー協会)
受験費用(税込)
※個人受験
10,000円
受験形式 在宅受験(郵送による答案提出)
受験要件 特になし(誰でも受験可能)
対応ソフト 主にAutoCAD、Jw_cad
おすすめ度 ★★★★☆

機械・プラント製図技能士

機械・プラント製図技能士
出典:厚生労働省「機械・プラント製図技能士」

機械・プラント製図技能士は、厚生労働省が管轄している「技能検定制度」における国家資格です。

機械図面やプラント配管図の作成・読解能力を客観的に証明できる技術者資格であり、1級・2級・3級があり、学科試験(理論)と実技試験(製図)がセットで実施されます。

項目 内容
資格区分 国家資格(厚生労働省)
受験費用(税込)
※個人受験
地域により異なる
受験形式 学科試験(筆記)+実技試験
(CADまたは手書き製図)
受験要件 ・1級:実務経験7年以上または2級合格後2年以上
・2級:実務経験2年以上または3級合格者
・3級:制限なし
対応ソフト AutoCAD Plant 3D・Revit・E3D・SOLIDWORKS Routingなど幅広いCADソフト
おすすめ度 ★★★☆☆

建築CAD検定試験

建築CAD検定試験
出典:建築CAD検定試験公式サイト

建築CAD検定試験は、建築図面の作図スキルを評価する日本初の建築専用CAD資格試験です。

大学・専門学校・高校・職業訓練校など全国約770校で採用されており、年間受験者数も1万人を超える国内最大規模の建築系CAD資格として知られています。

項目 内容
資格区分 民間(一般社団法人 全国建築CAD連盟)
受験費用(税込)
※個人受験
等級により異なる
(3級の場合は11,500円)
受験形式 実技試験
(建築一般図作成・トレース作業)
受験要件 特になし(誰でも受験可能)
対応ソフト AutoCAD、Jw_cad、Vectorworksなどの主要建築系CAD
おすすめ度 ★★★★

また、CAD資格の難易度を詳しく知りたい方は、以下の記事をチェックしてみてください。

【2025】CAD資格の難易度一覧!初心者でも受けやすいおすすめの資格を紹介

CADソフト別のおすすめ資格一覧と有利な業界

CADソフト別のおすすめ資格

CAD資格は、AutoCAD・Revit・Jw_cadなど、主要ソフトごとに対応する資格を選ぶことが重要です。参考として以下に、対象ソフトごとのおすすめ資格を一覧にまとめました。

CADソフト おすすめ資格 おすすめの業界
AutoCAD ・オートデスク認定資格(AutoCAD)
・CAD利用技術者試験
・実務キャリア認定制度
建築・土木・機械・設備・製造すべて
Revit ・オートデスク認定資格(Revit) 建築・土木業界
Autodesk Fusion ・オートデスク認定資格(Autodesk Fusion)
・3次元設計能力検定
機械・製造業界
Jw_cad ・CAD利用技術者試験 建築・土木業界
Vectorworks ・Vectorworks検定 建築(内装)業界

上の表より、資格を選ぶ際は、「自分が使いたいCADソフト」と「働きたい(転職したい)業界」を軸に考えるのがポイントです。たとえば建築業界ならAutoCADやRevit、製造業ならAutodesk Fusionの対応資格を選ぶのが良いでしょう。

CAD関連の資格が「意味ない」って本当?

「CAD資格」について取得しても意味がないという意見を耳にすることがあります。
結論として、CAD資格を取得することだけが目的では意味がありませんが、スキルの証明およびスキルの習得という部分で考えると、非常に有益な資格だと言えます。

たとえば転職活動をする際に、CAD資格を取得していることをアピールすれば、その資格分野についての基礎知識があることを証明できます。特に、未経験者からの転職の場合、何もスキルを証明できない状態よりも、資格取得をアピールできた方が有利です。

「AutoCADが使える」「建築CAD検定2級を持っている」などが履歴書にあるだけで書類通過率が上がるケースも多いため、転職前もしくは転職後すぐに資格取得を目指してみてはいかがでしょうか。

また、資格取得に合わせてAutoCADの操作スキルも伸ばしたいと考えている方は、セミナー講習で使い方を学ぶのがおすすめです。以下のセミナーでは基本操作から実践的な使い方まで、プロの講師からわかりやすく学べます。

セミナー名AutoCAD基礎セミナー講習
運営元GETT Proskill(ゲット プロスキル)
価格(税込)27,500円〜
開催期間2日間
受講形式対面(東京・名古屋・大阪)・ライブウェビナー・eラーニング

CAD資格の取り方と独学の手順

CAD資格の独学

CAD資格を取得する方法は、「独学」「通信講座(セミナー)」「職業訓練」の3パターンがあります。自分の時間・予算・目的に合わせてお好みの取得方法を選びましょう。

学習方法 費用の目安 メリット デメリット
独学 無料〜約15,000円 ・自分のペースで進められる
・費用を抑えやすい
・継続が難しい
・疑問点を質問できない
通信講座 約20,000〜100,000円 ・添削、質問対応、資格保証付き
・合格成功率を高めやすい
・コストがやや高い
職業訓練 0円〜(給付金あり) ・実務に合わせて資格取得を一括で習得できる ・定員に限りがある
・期間限定の場合が多い

なお、受動的に学べる「通信講座」「職業訓練」と違い、「独学」は自発的に学習することが欠かせません。参考として以下に、学習手順をまとめました。

  1. 目標資格を決める(CAD利用技術者試験2級など)
  2. 使用ソフトを選ぶ(AutoCAD・Revitなど)
  3. 公式テキストと模擬問題で基礎学習する
  4. 実際の図面を操作して反復練習する
  5. 試験形式に合わせた模擬演習を行う

独学でも十分に合格の可能性はありますが、転職活動を目的に取得する場合、最短スピードでの合格を目指している方も多いでしょう。その際には、短期間学習および最短合格を目指しやすいセミナー講習に参加するのがおすすめです。

CAD資格についてよくある質問

CAD資格についてよくある質問を、FAQ形式でまとめました。

CADの資格を取るのは難しいですか?
初心者でも挑戦しやすいのが「CAD利用技術者試験2級」「建築CAD検定3級」です。基本操作と製図知識を理解すれば独学でも合格の可能性があります。また、難易度が高い国家資格を目指す場合は、通信講座やスクールを活用するのが近道です。
CADの資格は国家資格ですか?
CAD関連資格の多くは民間資格ですが、「機械・プラント製図技能士」は厚生労働省が実施する国家資格です。また、CAD利用技術者試験・建築CAD検定などは業界認定資格としての評価が高く、就職・転職でのスキル証明に役立ちます。
CAD資格は独学で学べますか?
独学でも十分に資格取得を目指せます。無料の体験版ソフト(AutoCAD、JW_CADなど)や、YouTube講座、公式教材を使えば資格対策を行えます。ただし、試験合格や転職対策を目的にする場合は、添削指導付きのセミナー講座を利用すると効率的です。
未経験でもCADオペレーターになれますか?
資格を取得しない場合でも、転職は可能です。実際、派遣求人や設計事務所では「CAD利用技術者試験2級」「建築CAD検定3級」をもつ未経験者の採用例が数多くあります。最初はアシスタント職からスタートし、後から資格取得を目指す方も少なくありません。

CAD資格についてまとめ

CAD資格は、設計・製図スキルがあると証明できる転職者の武器です。
特に「CAD利用技術者試験」「建築CAD検定」は未経験者でも挑戦しやすく、AutoCADやRevitなど主要ソフトに対応しています。

また、近年は建設業・製造業ともにDX化が進み、BIM・3Dモデリング人材の需要が急増しています。今のうちにCADスキルを体系的に学んでおけば、それが将来の転職やキャリア形成につながっていきます。

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