CADオペレーターの仕事に興味があり、事前に資格取得をしておきたいと考えていないでしょうか。しかし、資格の種類が多く、どれを取得すべきか悩んでいる人も多いはずです。
そこでこの記事では、CADオペレーターとして働きたい人におすすめの資格を一覧にまとめました。資格取得の難易度や独学方法も紹介しているので、効率よく資格を取得する参考にしてください。
CADオペレーターの資格一覧【費用や難易度も紹介】
CADオペレーターの資格は非常に多く、人によって取得すべき資格が異なります。
そのため、まずはCADオペレーターとして取得しておきたい資格の概要について整理しました。
費用や難易度、取得するのがおすすめな人の特徴も解説しているので、自分に必要なCADオペレーター資格がどれなのかをチェックしてみてください。
2次元CAD利用技術者試験
2次元CAD利用技術者試験は、CADオペレーターに欠かせない作図の全般的な知識を有し、効率よく図面の作成をできる技能があると証明できる資格です。
主に2D図面の作図が試験内容であり、以下の3つの資格試験が「機械」「建築」「トレース」という分野に分けて用意されています。
受験費用(税込) | 難易度 | |
2次元CAD利用技術者試験1級 | 16,500円 (旧1級合格者は11,000円) |
中~高(合格率30~50%) |
2次元CAD利用技術者試験2級 | 6,050円 | 中(合格率50%) |
2次元CAD利用技術者試験基礎 | 4,400円 (認定会場は2,750円) |
低(合格率70%) |
主に2D図面の作成について学びたい人や、CADオペレーターとしての基礎知識があると証明できる資格がほしい人におすすめです。
3次元CAD利用技術者試験
3次元CAD利用技術者試験は、前述した2次元CAD利用技術者試験とは別に、3Dモデリングに関する知識があると証明できる資格です。近年需要が高まる3Dモデリングの仕事をしたいというCADオペレーターなどが多く取得しています。
受験費用(税込) | 難易度 | |
3次元CAD利用技術者試験1級 | 16,500円 | 高(合格率25%) |
3次元CAD利用技術者試験準1級 | 11,000円 | 中(合格率35~60%) |
3次元CAD利用技術者試験2級 | 7,700円 | 低(合格率65%) |
主に、製品設計・製造に関わるCADオペレーターとして働きたい人におすすめの資格です。
建築CAD検定試験
建築CAD検定試験とは、建築業に関する作図スキルがあると証明できる資格です。
建築関連の仕事はもちろん、土木を含む建築全般のCADオペレーターの育成のために資格取得が推進されています。
受験費用(税込) | 難易度 | |
建築CAD検定試験准1級 | 14,700円 | 高(合格率10%) |
建築CAD検定試験2級 | 10,500円 | 中(合格率60%) |
建築CAD検定試験准2級 | 同上 | 低(合格率70%) |
建築CAD検定試験3級 | 同上 | 低(合格率70%) |
建築CAD検定試験准4級 (高校の団体受験のみ) |
3,150円 | 低(合格率90%) |
なお、社会人や大学生からCADオペレーターの資格を取得したいなら、3級からチャレンジするのがおすすめです。建築業界で活躍したい人は、資格取得にチャレンジしてみてください。
また、CADオペレーターとして建築業界への転職を考えている方は、以下の記事がおすすめです。
3次元設計能力検定試験
3次元設計能力検定試験は、3Dモデリングスキル、そして機械設計の基礎能力があると証明できる資格です。主に機械設計に携わるCADオペレーター向けの資格であり、以下に示す3つのコースが用意されています。
受験費用(税込) | 難易度 | |
プロ設計者コース | 15,000円 | 高(合格率不明) |
図面作成コース | 10,000円 | 中(合格率不明) |
3次元CADコース | 8,000円 | 低(合格率不明) |
難易度が高くなるほど、機械設計に関わる試験問題が増えてきます。
実技だけでなく筆記試験も必要となるため、CADオペレーターとして働き出して機械設計の基礎知識をもってから受験するのがおすすめです。
CADデザインマスター
CADデザインマスターは、AutoCADやJw_cadの操作スキルがあると証明できる資格です。
建築・機械・土木・インテリア・不動産業で働くCADオペレーター向け資格として人気を集めています。
受験費用(税込) | 難易度 | |
CADデザインマスター | 10,000円 | 高(合格率不明) |
自宅のパソコンから受験できるため、難易度を問わず、移動の手間がかからない資格試験を探しているCADオペレーター志望の方におすすめです。
CAD実務キャリア認定制度
CAD実務キャリア認定制度は、機械・建築の2部門において図面作成のスキルがあることを証明できる資格です。学科試験と実技試験を受ける必要があり、CADオペレーターに必須のJIS製図の知識が求められます。
受験費用(税込) | 難易度 | |
機械部門 | 11,550円 | 中(合格率50%) |
建築部門 | 同上 | 同上 |
受験資格は不問であることから、一定のCADスキルをお持ちのCADオペレーター志望の方におすすめです。
機械・プラント製図技能士
機械・プラント製図技能士は、機械やプラントの図面作成のスキルがあると証明できる国家資格です。国に認定されている資格ということもあり、機械設計・プラント設計に携わるCADオペレーターから人気を集めています。
受験費用(税込) | 難易度 | |
機械・プラント製図技能士 | 各都道府県の職業能力開発協会で異なる | 高(合格率30%) |
出題範囲が広く、スキルも知識も求められることから入念なCADオペレーターとしての試験対策が必要になるでしょう。
オートデスク認定資格プログラム
オートデスク認定資格プログラムは、エンジニア向けのソフトウェアを提供しているAutodesk社の認定資格です。資格を取得することにより、CADメーカーから認められたCADオペレーターとして証明できます。
受験費用(税込) | 難易度 | |
AutoCAD ユーザー | 7,700円 | 中(合格率不明) |
Revit Architecture ユーザー |
同上 | 中(合格率不明) |
Autodesk Fusion ユーザー |
同上 | 中(合格率不明) |
2DCADや3DCADに関する試験は「AutoCAD」、3DCADやモデリングに関する試験は「Autodesk Fusion」、BIMに関する試験は「Revit Architecture」をCADオペレーターとして取得しましょう。
Vectorworks操作技能認定試験
Vectorworks操作技能認定試験は、無料で受講できる2D・3DCAD設計者向けの資格試験です。
2D・3Dを用いた設計ができるVectorworksの知識があると証明でき、時間を問わず気軽に受験できるのが魅力です。
公式サイトにて難易度は、CADオペレーターとして非常に高いという声が寄せられていますが、過去問をしっかり解き、操作方法を覚えることで合格の可能性を高められると言われています。
CADオペレーター資格を取得するメリット
CADオペレーターとして活躍したいなら、事前にCADオペレーター関連の資格を取得するのがおすすめです。以下に資格取得のメリットをまとめました。
- 採用面接のアピールポイントになる
- ほかの求職者よりも選ばれやすくなる
- 入社後すぐ最前線で働ける
また、自分のCADオペレーターとしてのスキルを高めたいなら、入社後も継続的に資格取得に取り組むことも大切です。将来転職をする機会があった際にも役立ちます。
CADオペレーター資格に意味がないって本当?
CADオペレーターとして働く際には、資格を取得しても意味がないと言われる場合があります。
なぜなら、CADオペレーター関連の資格は自身のスキルや知識量を示す指標になるだけだからです。よって、業務受注などにCADオペレーターの資格の効力が発生せず、仕事を取る人たちからは意味がないと言われることが少なくありません。
ただし、就職や転職など自身の職を探す際には、大いに役立つ資格です。
取得することに意味がないなんてことはないと覚えておきましょう。
やめとけと言われても資格を取得したほうがいい理由
CADオペレーターになるために資格取得をするのは「やめとけ」と言われる場合もありますが、自分自身のためにも資格を取っておくべきです。参考として、資格取得をした人だけが受けられる恩恵をまとめました。
- ほかの人よりもCAD操作能力に優れることで仕事ぶりを評価される
- 活躍に応じて給与や賞与アップを期待できる
- 資格手当により給与アップを期待できる
もちろん会社の種類にもよりますが、資格を高く評価してもらえることが多々あります。
「やめとけ」という意見には耳をふさぎ、自分に必要な資格を取得してみてください。
CADオペレーターの資格取得の独学方法
CADオペレーター関連の資格を取得したい方は、次のような方法で独学をするのがおすすめです。
- 資格対策用の参考書を購入する
- 学習サイトを利用して学習する
- YouTube動画を見ながら学習する
なお、独学をする際にはCADソフトが必要になります。
まだ会社に所属しておらず手元にCADソフトがないという場合には、資格試験で利用するソフトを調べたうえで、無料体験版を利用しながら独学するのがおすすめです。
またCADオペレーターとしての資格対策をスタートしたい方は、以下の記事をチェックしてみてください。
独学に限界を感じている人はセミナー講習を受講しよう
「CADソフトの無料体験版に期限がある」「専門知識が多く覚えきれない」など、独学に限界を感じている方も多いでしょう。それなら、効率よくCADオペレーター関連の資格取得を目指せるセミナー講習に参加するのがおすすめです。
試験対策の要点を教えてもらえるのはもちろん、CADソフトを操作するコツを伝授してもらえたり、試験対策のテキストが配布されたりと、自身の試験合格率を上げられます。
まずAutoCADを使ってCADオペレーター資格の練習をしたい方は、以下のセミナー講習がおすすめです。
次に、Jw_cadを使ってCADオペレーター資格を勉強したい方は、以下のセミナーに参加してみてはいかがでしょうか。
CADオペレーター資格についてまとめ
CADオペレーターとして取得しておきたい資格は非常に多くありますが、それぞれ資格の用途や役割に違いがあります。また合格難易度にも違いがあるため、まずは自分の今の知識・スキルでも受験できそうな資格にチャレンジしてみてください。
CADソフトの操作練習に役立つセミナー講習なども実施されているので、この機会に気になるCADオペレーター向けセミナーを探してみましょう。
