深層学習やAIエンジニアの求人が増えている昨今、耳にする機会が増えてきたのが「E資格」です。名前は知っていても、試験日や受験の流れ、どれくらい勉強が必要なのかはそれほど知られていません。
また、資格としての難しさや、実際に役立つ場面についても気になる方も多いでしょう。この記事ではE資格の概要から試験日、必須条件やメリットまで順を追って見ていきます。
E資格とは?
E資格は、ディープラーニングを扱うエンジニアとして必要な基礎知識や理解度を確認するための試験です。深層学習の理論やアルゴリズム、実装に関わる内容が幅広く問われるため、AI領域に関わる人が体系的に学び直すきっかけとしても利用されています。
受験にはJDLAの認定講座の修了が必須となるため、独学で挑む一般的な資格とは少し異なる位置づけです。現場で深層学習を扱いたい人や、キャリアの選択肢を広げたい人が受けることが多く、学習の入り口として利用されることも多々あります。
E資格の試験は年に何回?
E資格の試験日は毎年2月と8月の年2回です。多くのIT資格が年1回のところ、E資格は半年ごとに試験日があるため、学習スケジュールを立てやすい点が特徴です。
ただし、具体的な試験日は毎年異なり、公式から発表されるまでは分かりません。申し込み期間も試験の数か月前に設定されるため、受験したい回が決まっている場合は早めに準備を進める必要があります。
また、受験には認定プログラムの修了が受験の必須条件となるため、「いつ試験を受けられるか」というより、「どのタイミングで講座を終えられるか」を軸に逆算するとスムーズに受験できます。E資格試験の次回日程はこちらを参考にしてください。
| 試験名 | 2026年 第1回 E資格(エンジニア資格) |
|---|---|
| 試験日 | 2026年2月20日(金)~2026年2月22日(日) |
| E資格受験の申し込み期間 | 2025年12月1日(月)~受験日前日23:59まで |
E資格を受験するには「認定プログラム修了」が必須
E資格を受けるには、JDLAが認定した講座「認定プログラム」を試験日までに修了していることが前提条件です。そして、JDLA認定プログラムの修了証の有効期限は2年間となっているので、認定講座修了から2年のうちに受験する必要があります。
認定プログラムはさまざまな企業や団体がさまざまな形で提供しています。たとえば完全初心者向けのものもあれば、経験者向けのものもあり、長期でじっくり取り組めるものもあれば、短期集中で手早く修了させるものも存在します。
ただ、いずれも深層学習の理論やモデル構造、数学の基礎、実装の考え方などが試験日前に体系的に学べるよう設計されています。試験範囲に直結する内容が網羅されているため、理解の抜け漏れを防ぎつつ、試験日まで効率よく学べる点が大きなメリットです。
認定プログラムの受講期間の目安
認定プログラムの学習期間は、選ぶ講座や学習スタイルによって差がありますが、一般的には1〜3か月程度を想定する人が多いです。日中に学習時間を確保しやすい人は短期で進められますが、仕事と両立しながら学ぶ場合は、3〜6か月ほどかけてじっくり進めるケースも珍しくありません。
深層学習は基礎の理解に少し時間がかかるため、学習経験やバックグラウンドによって負荷が変わります。無理に急ぐより、日常の生活リズムと合わせて継続しやすいペースを決めることが大切です。
E資格の合格率と難易度

E資格の合格率や難易度を把握しておくと、「試験日までにどれほど学習を進めるべきか」をイメージしやすくなります。受験者数の推移や合格率の変化は、受験者の傾向や学習準備の重要性を考えるうえぜひ知っておくべきでしょう。
単に難しい・易しいという印象だけで判断するのではなく、これまでの試験結果を客観的に確認することで、自分の学習ペースや対策の方向性をより現実的に捉えられます。E資格の難易度を理解するための基礎情報として、これまでのデータを一覧で以下に整理しました。
| 開催回 | 申請数 | 実際に受験した人数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|---|
| 2018 | 342 | 337 | 234 | 69.44% |
| 2019 #1 | 396 | 387 | 245 | 63.31% |
| 2019 #2 | 718 | 696 | 472 | 67.82% |
| 2020 #1 | 1,076 | 1,042 | 709 | 68.04% |
| 2021 #1 | 1,723 | 1,688 | 1,324 | 78.44% |
| 2021 #2 | 1,193 | 1,170 | 872 | 74.53% |
| 2022 #1 | 1,357 | 1,327 | 982 | 74.00% |
| 2022 #2 | 917 | 897 | 644 | 71.79% |
| 2023 #1 | 1,131 | 1,112 | 807 | 72.57% |
| 2023 #2 | 1,089 | 1,065 | 729 | 68.45% |
| 2024 #1 | 1,215 | 1,194 | 867 | 72.61% |
| 2024 #2 | 930 | 906 | 600 | 66.23% |
| 2025 #1 | 1,077 | 1,043 | 712 | 68.26% |
| 2025 #2 | 1,067 | 1,039 | 730 | 70.26% |
引用:JDLA公式サイト
E資格の合格率を振り返ると、年ごとに多少の上下はあるものの、全体としておよそ65〜75%前後で推移しています。特に2021年前後は合格率が高く、近年はやや落ち着いた印象です。
受験者数は回を重ねるごとに増えており、試験日が発表されるたびに注目が高まっている様子がうかがえます。深層学習の基礎をきちんと押さえていれば合格を狙いやすい試験ですが、範囲は広いため認定プログラムで理解を積み上げておくことが大切です。
E資格のシラバス(出題範囲)
2025年10月現在、E資格のシラバス(出題範囲)は、以下のようになっています。
| 区分 | 主な内容 |
|---|---|
| 数理・基礎知識 |
|
| 深層学習の基本概念 |
|
| 開発・運用に必要な環境 |
|
| 機械学習の基礎 | 古典的な機械学習アルゴリズムや基本概念 |
| 深層学習の応用領域 |
|
E資格は、理論だけでなく実務を意識した内容が広く含まれている点が特徴です。数理・基礎知識からスタートし、深層学習の主要モデル、画像・言語・生成などの応用領域に触れつつ、実験環境の構築やGPUを使った高速計算まで扱うため、開発工程を一通り理解できる構成になっています。
ただ、シラバスは1〜2年ごとに見直されることが多いので、最新の情報を公式サイトで確認しておきましょう。
勉強時間の目安はどれくらい?
E資格に向けて必要な勉強時間は、これまでの学習経験によって大きく変わります。まったくの未経験から挑戦する場合は、基礎数学やPythonの復習も含めて200〜300時間ほどを確保しておきたいところです。
一方、機械学習の実務経験や理系バックグラウンドがある人なら、100〜150時間前後でも十分に仕上げられるケースがあります。なお、E資格の難易度については以下の記事でも詳しく書いていますので、興味のある方は併せてお読みください。
E資格が意味ないと言われる理由と実際に役立つシーン
E資格が「意味ない」と言われることがあるのは、資格そのものが即戦力スキルや年収アップを保証するわけではなく、試験日までに知識中心の学習に偏りがちだからです。また、受験には認定プログラムが必要なため、コスト面でのハードルを感じる人もいます。
一方で、深層学習の理論を体系的に学んだ証明になるため、AI関連の部署への異動希望や、エンジニア転職でアピール材料にできる点は大きなメリットです。試験日を区切りとして学習計画をしっかり立て、キャリア戦略の一部として位置づけるといっそう価値を感じやすくなるでしょう。
意味ないと言われる理由やメリットについては、以下の記事でも詳しく書いていますので、ぜひご一読ください。
E資格で必須の認定プログラムを修了できるセミナー
E資格を受験するには、試験日までに「認定プログラムの修了」が必須です。そのため、多くの受講者が専門スクールのセミナーを活用して学習を進めています。
しかし、講座によって特徴や得意領域が異なるため、どれを選ぶべきか迷う人も少なくありません。短期間で要点をつかみたい人向けの講座もあれば、基礎から丁寧に積み上げるタイプまで幅広く用意されています。
ここでは、E資格の受験条件を満たせる代表的なセミナーを取り上げ、それぞれどのような人に向いているのかをわかりやすく紹介していきます。
- E資格対策ディープラーニング短期集中講座|GETT Proskill
- E資格講座|AVILEN
- 現場で使えるディープラーニング基礎講座|スキルアップAI
E資格対策ディープラーニング短期集中講座|GETT Proskill

E資格の合格を最短で狙いたい人にとって、E資格対策ディープラーニング短期集中講座はベストな選択肢といえるでしょう。深層学習の基礎からモデル構築、数式の理解までを段階的に整理しながら学べるため、初めてAI領域に挑戦する人でも迷わず進められます。
特にE資格の出題範囲を丁寧に網羅したオリジナル教材が充実しており、学習の核となる部分をしっかり押さえられる点が魅力です。さらに、プロの講師陣が複雑な概念を噛み砕いて説明してくれるため途中でつまずきにくく、最新の試験日実績では、2025年8月に実施されたE資格試験で、合格者の約3.5人に1人がこの講座の受講生でした。
合格に直結する実践的な対策問題にも取り組めるため、知識の確認と弱点補強が効果的に行えます。短期間で確実に合格ラインへ到達したい方は、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。
| セミナー名 | E資格対策ディープラーニング短期集中講座 |
|---|---|
| 運営元 | GETT Proskill(ゲット プロスキル) |
| 価格(税込) | 49,500円〜 |
| 開催期間 | 4日間 |
| 受講形式 | 対面(東京)・ライブウェビナー・eラーニング |
| JDLA認定プログラム修了報告期限 | 2026年2月4日(水)23:59まで |
E資格講座|AVILEN
AVILENのE資格講座は、深層学習の専門知識を体系的に理解したい人に向いており、基礎から応用までを丁寧に積み上げられる点が魅力です。数学や機械学習の前提知識が不安な人でも、段階的なカリキュラムで確実に理解を深められる構成になっているため、試験日までに学習を固めたい受験者にとって心強い内容となっています。
また、実務経験を持つ講師陣による分かりやすい解説や、復習しやすい教材も特徴で、学習の定着をサポートしてくれます。しっかり腰を据えて取り組みたい人や、合格後も活かせる知識を身につけたい人におすすめできる講座です。
現場で使えるディープラーニング基礎講座|スキルアップAI
スキルアップAIの「現場で使えるディープラーニング基礎講座」は、E資格の学習に取り組む前段階として、理論と実装のつながりをしっかり理解したい人に向いています。単なる知識の暗記ではなく、実務でどう活用されるのかを踏まえて学べるため、試験日までに基礎力を固めたい受験者にとって最適です。
深層学習の仕組み、モデルの考え方、データ処理の流れなどを丁寧に分解して説明してくれるため、初学者でもつまずきにくい点が魅力です。E資格対策講座へ進む前に土台を整えたい人や、理論を実装レベルで理解したい人におすすめの内容となっています。
E資格の試験日についてまとめ
E資格は毎年2月と8月の年2回実施されます。具体的な日程は毎回異なり、公式発表を待つ必要がありますが、認定プログラムの修了が必須である以上、早めの準備が結果を左右します。
深層学習の基礎理解から数学、Python、モデル構築まで、必要な知識量は少なくありません。だからこそ、無理のないスケジュールで着実に理解を積み重ねる姿勢が求められます。
E資格は難易度こそ高いですが、学習を通じて得られる体系的な知識はキャリアに確かな価値をもたらします。今回の記事を参考に、自分に合った学習方法や講座を選び、試験日に向けて一歩ずつ準備を進めてみてはいかがでしょうか。