転職面接は、キャリアアップにおいて、大切な場面です。しかし、適切な準備なしでは、自分の魅力を十分にアピールできません。
本記事では転職面接で聞かれる内容や質問例、面接の流れ、対策ポイントなどを解説します。また、避けるべき回答や行動についても紹介しているので、転職を考えている方は、ぜひ参考にしてください。
転職面接で聞かれる内容・テーマ
まずは、転職面接で聞かれる内容やテーマを解説します。
- 自己紹介・経歴
- 転職理由
- 志望動機
- スキルや実績・自己PR
- 将来のキャリアプラン
- 長所・短所や性格
それぞれ、どのような内容が聞かれるか、確認していきましょう。
①自己紹介・経歴
まずは簡潔な自己紹介を求められ、続いて学歴や職歴の詳細を聞かれます。ここで面接官は、応募者のキャリアの全体像を把握しようとします。「前職でどのような業務を担当していましたか?」「最終学歴はどちらですか?」といった質問が予想されます。
②転職理由
転職の動機や背景について尋ねられます。「なぜ転職を考えたのですか?」「前職での不満は何ですか?」などの質問が想定されます。これは面接官が応募者の価値観や今後のキャリアへの姿勢を探ろうとするからです。
なお、転職理由について、次の記事でも具体例を交えて解説しています。あわせて確認し、転職理由を完成させましょう。
③志望動機
なぜその企業を選んだのかを聞かれます。「当社を志望した理由は何ですか?」「当社のどんな点に魅力を感じましたか?」といった質問が多いでしょう。面接官は、応募者が企業研究をしっかり行っているかも確認します。
④スキルや実績・自己PR
具体的な能力や成果について尋ねられます。「あなたの強みは何ですか?」「これまでの仕事で最も成功した経験は?」などの質問が予想されます。面接官としては、応募者が新しい職場でどれだけ活躍できるかを見極めようとします。
これまでの実績や習得したスキルに自信がない場合は、転職活動中に学ぶこともおすすめです。たとえば、「MOS対策講座」では、MicrosoftのWordやExcelのスキルを習得できます。これまでオフィスソフトの利用経験がない場合でも、短期間で知識を学べる点が特徴です。
どの職種にも活用できるWordやExcelのスキルを習得したい場合は、「MOS対策講座」を受講してみましょう。
⑤将来のキャリアプラン
面接官は、応募者がが長期的に活躍できる人材かを見極めようとします。そこで、5年後、10年後の自分の姿を具体的に描き、その実現に向けた意欲を伝えましょう。「将来は〇〇のスペシャリストになりたい」といった目標を示すのもよいでしょう。
また、転職する年齢によっては、気をつけるポイントも変わります。次の記事では40代で転職する方法をまとめていますので、あわせてご覧ください。
⑥長所・短所や性格
個人の特性や性格傾向について尋ねられます。「あなたの長所と短所を教えてください」「ストレス解消法は何ですか?」などの質問が想定されます。性格に関する質問で応募者は、自己理解度や職場への適応力を判断されます。
転職面接の質問と回答例【12選】
ここからは、転職面接の質問と回答例を紹介します。特に回答例をもとに自分なりの回答を用意しておきましょう。
カテゴリー | 質問例 | 回答例 |
自己紹介・経歴 | 簡単に自己紹介をお願いします | 〇〇と申します。現在、IT企業で5年間システムエンジニアとして勤務しています。 主にWebアプリケーション開発を担当し、直近のプロジェクトでは顧客満足度を20%向上させました。 |
自己紹介・経歴 | これまでの職歴について教えてください | 大学卒業後、A社で3年間営業職として勤務し、その後B社で5年間マーケティング部門に所属しています。 A社では新規顧客開拓を担当し、B社ではデジタルマーケティング戦略の立案・実行を行っています。 |
転職理由 | 転職を考えた理由を教えてください | より専門性の高い業務に挑戦したいと考えたためです。 現職では幅広い業務を経験できましたが、特定の分野でエキスパートになりたいと思い、転職を決意しました。 |
転職理由 | 現在の会社の不満点はありますか | 不満というわけではありませんが、自身のキャリアアップのためにはより専門的なスキルを磨く必要があると感じています。 そのため、御社のような専門性の高い環境で働きたいと考えました。 |
志望動機 | 当社を志望した理由を教えてください | 御社の革新的な技術開発と社会貢献度の高い事業内容に強く惹かれました。 私のスキルを活かしながら、社会に貢献できる仕事がしたいと考えています。 |
志望動機 | 他社ではなく当社を選んだ理由は何ですか | 御社の企業理念に共感したからです。 特に「顧客第一主義」という方針は、私のこれまでの経験と価値観に合致しています。この理念のもとで働きたいと考えました。 |
スキルや実績・自己PR | あなたの強みは何ですか | 問題解決能力です。複雑な課題に直面しても、論理的に分析し、効果的な解決策を見出すことができます。 前職では、この能力を活かして業務効率を30%向上させました。 |
スキルや実績・自己PR | これまでの仕事で最も成功した経験は何ですか | 新規顧客向けのマーケティング戦略を立案・実行し、売上を前年比150%に伸ばしたことです。 市場調査を徹底的に行い、顧客ニーズに合わせたアプローチを考案しました。 |
将来のキャリアプラン | 5年後、10年後のキャリアプランを教えてください | 5年後には、チームリーダーとして後輩の育成に携わりながら、より大規模なプロジェクトを統括したいと考えています。 10年後には、部門マネージャーとして会社の戦略立案に関わりたいです。 |
将来のキャリアプラン | 当社でどのようなキャリアを積みたいですか | まずは御社の事業や文化を深く理解し、与えられた職務で成果を出すことに注力します。 そのうえで、新規事業の立ち上げに携わり、事業の成長をリードする立場を目指したいです。 |
長所・短所や性格 | あなたの長所と短所を教えてください | 長所は粘り強さです。困難な課題でも諦めずに取り組み、必ず解決策を見出します。 短所は完璧主義な面があることです。ただし、締切を意識して効率的に働くよう心がけ、改善に努めています。 |
長所・短所や性格 | ストレス解消法は何ですか | 運動です。週末にジョギングやジムに行くことで、心身ともにリフレッシュしています。 適度な運動は仕事の効率にも良い影響を与えていると感じています。 |
転職面接では、上表のような質問が想定されます。参考にしながら、面接対策に活かしましょう。
転職面接の流れ
転職面接は一般的に以下の流れで進行します。各段階で自己アピールの機会があるため、準備が重要です。面接官の質問意図を理解し、的確に応答しましょう。
- 自己紹介
- 転職理由
- 志望動機
- スキルや実績・自己PR
- 逆質問
まずは簡潔な自己紹介から始まります。続いて、転職を考えた理由を聞かれるでしょう。その後、志望動機について質問されます。志望動機などの裏付けにもつながる自身のスキルや実績をアピールする機会もあります。最後に応募者から質問する時間が設けられます。
この流れを意識して準備すると、効果的な自己アピールができるでしょう。
転職面接の対策ポイント
転職面接の対策では、次のポイントを意識しましょう。
- 自己分析を行う
- 企業研究を行う
- よく聞かれることへの回答を用意する
- 逆質問を想定し回答を用意する
- 具体的なエピソードを準備する
- マナーや身だしなみを確認する
以上のポイントを実践して、転職面接に備えてください。
①自己分析を行う
自己分析は転職活動の土台となるため、自分の強みや弱み、価値観を明確にしましょう。過去の経験を振り返り、成功体験や失敗から学んだことを整理します。
その結果、面接での質問に一貫性のある回答ができるようになります。自己分析を通じて、自分のキャリア目標も明確になるでしょう。
また、自己分析などの事前準備の段階で、転職を成功させるコツも確認してみてください。次の記事では、転職を成功させるコツを解説しています。あわせてご覧になり、コツやポイントを実践してみましょう。
②企業研究を行う
志望企業について深く理解することは、面接成功のカギです。そこで企業の事業内容、業界での位置づけ、最近のニュースなどを調べましょう。企業研究の段階で求める人材像も把握します。
この情報をもとに、自分のスキルや経験がどう活かせるかを考えます。また、企業研究は志望動機を具体的に説明する際にも役立ちます。
③よく聞かれることへの回答を用意する
転職面接では定番の質問があります。「自己紹介」「転職理由」「志望動機」などです。これらの定番の質問に対する回答を事前に準備しておきましょう。
回答は簡潔で具体的なものが望ましいです。また、質問の意図を理解し、企業のニーズに合わせた回答を心がけてください。
④逆質問を想定し回答を用意する
面接の最後に「何か質問はありますか?」と聞かれることが多いです。この機会を活用し、企業への関心や意欲をアピールしましょう。
なお、逆質問は事前に3~5個の質問を用意してください。業務内容や企業の将来展望など、具体的な質問が好印象です。「○○のスキルや知識は活かせますか?」など、自分の強みをアピールできる質問も効果的です。
⑤具体的なエピソードを準備する
抽象的な回答よりも、具体的なエピソードの方が説得力があります。そのため、自己PRや実績を語る際は、数字や事実を交えて説明しましょう。
「どのような状況で」「何をしたか」「どんな結果になったか」を明確に伝えます。具体例があると、自分のスキルや経験が生きた形で伝わります。
⑥マナーや身だしなみを確認する
第一印象は重要なので、適切な服装、時間厳守、礼儀正しい態度を心がけましょう。スーツは清潔感があり、シワがないものを選びます。また、髪型や爪なども整えておいてください。
それから面接中は、姿勢を正し、適度なアイコンタクトを維持します。丁寧な言葉遣いなども含め、基本的なマナーが誠実さを伝えます。
転職面接でNGな回答や行動
転職面接では、次の回答や行動には注意が必要です。
- 同僚や上司の悪口をいう
- 具体性に欠ける回答を行う
- 企業研究の不足を示す言動をする
- 視線をあわせたりうなずいたりしない
以上のようなNGな回答や行動を避けられるように、転職面接の準備段階で対策をしておきましょう。
①同僚や上司の悪口をいう
前職の不満を口にするのは厳禁です。同僚や上司の悪口は、自分自身の人格や協調性を疑わせます。
そのため、転職理由を聞かれても、前向きな表現を心がけましょう。たとえば、「新しい挑戦がしたい」「より専門性を高めたい」といった回答が適切です。
②具体性に欠ける回答を行う
抽象的な回答は印象に残りません。「頑張ります」「やる気があります」といった言葉だけでは不十分です。
そこで、具体的な経験や数字を交えて説明しましょう。「前職で売上を20%増加させました」といった具体的な実績を挙げると効果的です。
③企業研究の不足を示す言動をする
志望動機や企業に関する質問に対し、表面的な回答しかできないのは避けましょう。そのため、企業の事業内容、理念、最近のニュースなどを十分に調査する必要があります。
「御社の〇〇事業に興味があります」「〇〇という企業理念に共感しました」など、具体的に語れるよう準備しましょう。
④視線をあわせたりうなずいたりしない
非言語コミュニケーションも重要です。視線を合わせない、うなずかないといった態度は、消極的または無関心な印象を与えます。
適度なアイコンタクトを心がけ、相手の話にうなずくなど、積極的な姿勢を示しましょう。また、姿勢を正し、前傾姿勢で話を聞くのも効果的です。
転職面接の対策に困ったときの対処方法
転職面接の対策に悩んだら、人材紹介サービスやエージェントの利用がおすすめです。これらのサービスは、業界や職種に精通したプロや専門家が経歴や希望を踏まえてアドバイスしてくれます。
面接対策はもちろん、企業研究や書類作成のサポートも受けられます。また、非公開求人の紹介など、独自のネットワークを活用した支援も期待できるでしょう。
なお、CAD業界への転職を検討している場合は「ジョブテック for CAD」がおすすめです。「ジョブテック for CAD」は、CAD業界に特化したエージェントが企業と応募者のミスマッチを防ぐ点に注力しています。さらに、求職者のCADスキルを実務レベルで事前にチェックできる点も特徴的です。提携教育サービスを通じて、最新技術を身につけたうえで紹介してもらえる場合もあります。
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転職面接のまとめ
転職面接の成功には、十分な準備が不可欠です。自己分析や企業研究を行い、よく聞かれる質問への回答を用意しましょう。また、具体的なエピソードを準備し、マナーにも気を配ることが大切です。同時にNGな回答や行動を避け、積極的な姿勢で臨むことがポイントです。
転職面接の対策に困ったら、人材紹介サービスやエージェントの利用も検討してみてください。万全な準備で転職面接に臨みましょう。
